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『千両役者』(King Gnu)の音域

こんにちは。今回はKing Gnuの『千両役者』(2020)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 同曲は、歌メロのパートがオクターブ違いで重ねてあります。どのパートを歌うかにより、音域が大きく変化します。その辺りを把握の上で、音域を参考下さい。私自身も出来るだけ解説や補足を加えていきます。また、2番Aメロの【お腹パンパンだ パッパラパーな頭ん中 馬鹿な儘だ】は今回は省略しています。


『千両役者』(King Gnu)、Senryou Yakusha(King Gnu)
『千両役者』(King Gnu)









【地声最低音】mid1A(A2) ※通常のAメロのオク下げ

★出鱈目m1A[なげ]きを繰り返A[し]【ラストAメロ】
★迷路の先は何時も振m1A[り出]

※低音域が難しい場合は、通常Aメロと同じキーで歌っても良い


【地声最高音】mid2G#(G#4)  ※サビで登場[計4回]

★あなたと相思m2F#[相]m2E[愛]F#[で]E[居]m2G#[たい]【サビ】
★しょうm2F#[が]F#[を] [た]F#[生きるため] [抗体]m2G#{頂戴]

※常田さんが主旋律、井口さんは1オクターブ上のhiG#が最高音


【裏声最高音】hiA(A4) ※Bメロ[井口パート]

★其の眺めhiA裏[は]m2E[あ]たい千金か万金か


【補足】mid2Emid2Gの注意点

★筋書きはいm2E[つ]も無理矢理で【Aメロ】
★迷路のm2F[さ]きは何時も振り出し

★薪尽きて火のm2F[滅]m2G[する]【Bメロ】
★駆け巡っm2E[た走馬]灯の
★此のm2E[目]m2F[には]E[ぁ] E[絶景]F[かな]E[ぁ]

★一世一代の大舞台 有名無m2F#[名]m2E[も]E[係]ない【サビ】

※2番終了後の【DA DA DA DA】は高音パートを歌唱した場合、裏声最高音hiC#になります。


 まず、『千両役者』についてです。この楽曲は、2020年にロックバンドKing Gnuによりリリースされたシングル作品です。『三文小説』(過去記事)との両A面です。この楽曲は、NTTドコモのCM曲としてタイアップが付きました。意外にも、King Gnuとしてはメジャーデビュー後初のフィジカルでのシングルリリースとなります。つまり、出世作の『白日』などもシングル曲としては配信のみでのリリースであります。

 『千両役者』はアップテンポのロックナンバーです。目まぐるしい転調が行われており、全体としてテクニカルです。そうした楽曲ゆえに、歌メロのテンポも極めて速く、リズムが取りづらいです。
 
 『千両役者』の歌メロの音域についてですが、井口さんと常田さんのツインボーカルで歌われているだけでなく、井口常田それぞれのパートについてもオクターブ違いでボーカルが重ねられている場面があります。そのため、音域を定めるのが難しいです。当ブログでは、Aメロとサビを常田さん、Bメロを井口さんのボーカルを軸に、音域を定めております。
 



 さて、『千両役者』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A(A3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)、【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。大よそ一般的な男性の音域の範囲内(もしくはやや高い)といったところです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1AラストのAメロで登場します。ここは通常のAメロよりも1オクターブ下のキーです。低音域が苦手な方は、通常のAメロと同じキーで歌唱しても良いと思います。ここを除くと、Bメロのmid1Eが最低音になります。低音については、図などで示す程、辛いイメージは無いと思います。

 一方、地声最高音mid2G#はサビで登場します。回数としては4回程度です。この辺りは、大よそ一般的な男性の音域の範囲内といえます。ただ、『千両役者』は歌メロのテンポが速く、息継ぎのタイミングも難しいです。場合によっては、キーを下げて歌唱するのもよいです。

 『千両役者』は先にも述べましたように、歌うパートにより音域が大きく異なります。今回は、図に示すレンジで音域を定めましたが、工夫次第で、mid1E~hiAくらいのレンジにすることも可能です。よって、キーの調整もある程度可能であるといえます。
 ただ、先にも述べましたが、同曲は歌メロのテンポが速く、リズムも取りにくいです。普段歌い慣れていない人だけでなく、歌が得意な方であってもある程度の練習が求められます。その点は留意しておいてください。
 私なりのイメージですが、「慣れるまでに努力を要する楽曲だが、完成度は高めやすい。ただ、2番Aメロなどを含めると完璧に歌うのは困難」であると分析しました。可能であれば、原曲のように2人で歌唱すると、より安定しやすいです。

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コメント

  1. ぬー より:

    ありがとうございます(^O^)
    気になった事質問させてください
    1.ラストaメロってlow音域じゃないんですか?
    2.サビは井口さんも常田さんと同じ高さに聞こえます
    3.それと、2番の歌詞「パッパラパーな頭ん中
    馬鹿なままだ」の部分の高さも教えて頂きたいです

  2. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>1
    ①については1オクターブ下だと、最低音lowAとかになって
    ほとんど現実的ではないので、1オクターブ上だと判断しております。
    ②については、本文でも記述しておりますが、井口さんだけでも
    2パート位に分かれております。
    ライブなどでは同じキーを歌唱すると思いますが
    高音域が気になる方も多く居られますので、高音パートを記述しております。
    ③詳細な部分は上手く聞き取れないのですが、
    大体m2G~hiB辺りを行き来してます。裏声です。
    カラオケの機種によってはここは省略されてるところもあるようです。

  3. jun より:

    最低音のところ(A3 )に
    なってるので修正お願いします。

  4. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>3
    ありがとうございます。修正しました。
    ご指摘感謝です。

  5. 寝落ち魔 より:

    2番サビ終了後のDADADA…の常田パート結構低い気がするのですがここってどのぐらいでしょうか?

  6. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>5
    通常常田さんが歌唱するパートだと、一番低いところがmid1Bですね。
    最低音ではないですが、最低音と近い低さです。
    この曲は所々でボーカルが重ねられているのですが、
    もしホントに一番低いところだと、ここは恐らくlowBとかになります。
    ただ、通常はライブなどで歌唱するパートではないです。