『ナンセンス文学』(Eve)、Nonsense Bungaku(Eve)
【地声最低音】mid1A(A2)
★研ぎ澄んだ言の刃 m1A#[大事そう 抱えわ]らっ[て]【Aメロ】
★m1B[ドクドクドク ハイ]テ[ンション] [吸って吸って 吐き]出せない
★m1B[へそまがりなア]ンタに嫌気がさしB–m1A[て[い]く]
★m1B[真昼の]ランm1A–B[デ]ブー] [ビ]ビディバビデ[ブー]【Bメロ】
★ホンm1B–m1A[トの[僕]はい]ないんB[だって]【2番Bメロ】
★m1B[あなたと]アナタが僕のことをこうだって
【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で6回
★m2F#[ぼ]くら hiA–F#[馬]鹿]になって hiA#[ちゅ]うを]舞って【サビ】
※他にhiAがピークとなる場面が6回
【裏声最高音】hiB(B4) ※サビなどで登場
★涙はm2E[ほいっ し]て ねhiB裏–hiA[むら]ない]m2F#地[よう]に]【サビ】
★まひm2F#-m2E[るの]ラン]デブー ビhiB裏[ビディ]m2F#[バ]ビ]デブー【ラストサビ前】
【補足】mid2F#~mid2Gを含むフレーズ一覧
★今だけはm2E[わ]す[れ]てm2F#–m2G[ラッ[タッ]タ]【サビ】
★m2F#-m2E[踊]りあ]かそう この夜を沸かそう
★君となら僕はm2E–m2F#[明[かし]てみたい
★こどm2F#-m2E[くの]愛]を そF#–E[そ]い[で]あ[げ]ま]しょう【ラストサビ前】
まず、『ナンセンス文学』についてです。この楽曲は、2017年に男性シンガーソングライターのEveさんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとしてリリースされ、アルバムとしては同じ年の『文化』に初収録されました。同アルバムには、『ドラマツルギー』(過去記事)、『あの娘シークレット』(過去記事)、『お気に召すまま』(過去記事)といった人気曲が収められております。
さて、『ナンセンス文学』はアッパーなバンド曲です。作詞作曲はEveさん、編曲はNumaさんによりなされており、Eveさんらしいサウンドアレンジ、歌詞世界となっております。2022年の11月時点の再生回数は6300万回を超えており、先に列挙した3曲と並び、初期の人気曲の一つといえそうです。
『ナンセンス文学』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域と比べ高めのレンジで歌メロが作られております。反面、低音域も男性曲としてはかなり低く、キー調整の融通は効きにくいです。具体的には、「一般的なの男性」にとっては高音が高く、「女性」や「高音域が非常に得意な男性」にとっては、低音域が非常に低いです。そのため、歌う人を選ぶ楽曲といえそうです。
最後に『ナンセンス文学』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A(A2)~【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めで、音域も広いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1AはAメロやBメロなどで登場します。この辺りは、男性としてもかなり低いレンジになり、慣れていないと歌いにくい声域です。高音域が非常に得意な男性などはキーを上げてもよさそうです。また、女性にとっても極めて低いレンジであり、原曲キーで歌唱するのは困難です。通常はキーを上げた方が歌いやすいです。
Eveさんの楽曲は、音域が非常に広く、声域がマッチしていない方には取っつきにくい楽曲が多いです。一方で、mid1B以下の低音域を練習する楽曲としては、非常に良いのではないかと思います。
次に、地声最高音hiA#については、サビで登場します。登場回数は6回程度です。このhiA#に次ぐ高音域としては、hiAも同じく6回程度登場します。このため、一般的な男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです(ただ、同曲は音域が広いため、キーを下げる余地がほとんどありません)。
『ナンセンス文学』は音域が広いため、キーを下げる余地がほとんどありません。低音域を歌い慣れた人がわずかにキーを下げることは可能ですが、ビギナー向けの調整は難しいといえそうです。逆に、キーを上げる余地はあり、「女性が歌うために、キーを上げる」といった調整ならば可能だといえそうです。ただ、音域自体が非常に広いですので、歌う人が限定される楽曲だと思います。
『ナンセンス文学』を原曲キーで歌唱する場合、高音域はmid2F#~hiA#辺りをしっかり歌いこなせる力が求められます。加えて、mid1B以下の低音域も安定して歌いこなせる必要があります。そのため、「ある程度高音域が得意な男性(低音域も歌える)」が原曲キーに合いやすそうです。こうした傾向はEveさんの楽曲で多くみられ、原曲キーに合いやすい人が非常に限定されます。
音域面以外では、やはり2000年代後半からみられるJ-POPやボカロ曲ように、息継ぎが非常に難しい作品といえます。歌う際は、歌詞などをしっかり覚えたうえで、「どこでブレスを入れるか」といったことも頭に入れておきたいです。
『ナンセンス文学』はアッパーなバンド曲であり、カラオケなどで歌うと楽しそうです。また、歌詞などに共感できる人も多いのではないでしょうか。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
いつも音域調査キー設定ときに助かってます!
新しくでた白雪の音域調査もお願いします!!
リストアップしておきます。
まだ聴けてないのですが、楽しみです。