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『鉄風 鋭くなって』( ナンバーガール ) の 音域

 こんにちは。今回はナンバーガールの『鉄風 鋭くなって』()を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『鉄風 鋭くなって』(ナンバーガール)、Teppu Surudokunatte(NUMBER GIRL)
『鉄風 鋭くなって』(ナンバーガール)の音域







【地声最低音】mid1F#(F#3) 

★発狂した飼いねm1F#[こ]を 川へ捨てに行っ[て]【Aメロ】
★念仏唱えてさようなら 中古の戦車を拾っm1F#[て]かえる


【地声最高音】mid2G#(G#4) ※サビで多く登場

2Em2G#[か[ぜ] [かG#[ぜ] [鋭くG#[なっ]て]【サビ】
★m2E[鉄風浴びて 鋭]F#m2G#[く[なっ][て]【2番サビ】
m2Em2D#[都][の]野良猫 がんこm1F#[う]鋭くG#E[なっ]て]【ラストサビ】


【補足】mid2Emid2F#を含むフレーズ一覧

m2E[A][いう名の]野良猫は 3丁目でくたm1F#[ばっ]【Aメロ】
m2E[泣いてるポーズの野]球帽 マンガのバッチが取れかかる【サビ】

m2E[鼻水垂らして 斜めの角度の野球帽]【Aメロ】
m2E[鉄の鋲]打たれた橋 [オレ い][橋の上]【2番サビ】
m2E[鉄][の中] [少年たちはm2F#[球ひ][い]【ラストサビ】

 まず、『鉄風 鋭くなって』(てっぷう するどくなって)についてです。この楽曲は、2000年に4人組ロックバンド・ナンバーガールによりリリースされたシングル作品です。オリジナルアルバムとしては未収録で、後にライブアルバムやベストアルバムなどに収録されました。

 同曲は、『透明少女』、『OMOIDE IN MY HEAD』などとともにナンバーガールを代表する楽曲の1つです。ナンバーガールはヒットチャートを賑わせたり、紅白歌合戦などのテレビ番組に出演するようなメジャーバンドではありませんが、その音楽性は2000年以降の邦楽ロックに多大なる影響を与えました。例えば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONは、2003年のアルバム『君繋ファイブエム』にて、『N. G. S』(ナンバーガール・シンドローム)という楽曲を発表しております。


 さて、『鉄風 鋭くなって』はアッパーなバンド曲です。イントロがベースで始まり、歌メロはAメロサビと展開します。ボーカルのがなるような発声が印象的です。作詞作曲はボーカルなどギターの向井秀徳さん(MUKAI SHUTOKU)、編曲はナンバーガールによりなされました。

 『鉄風 鋭くなって』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては標準~やや高いレンジで歌メロが作られております。一般的な男性は少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。
 一方、私個人としては、地声最高音mid2G#などはそこまで厳密な音程にこだわらなくてもよいのではないかと感じました。原曲のような表現を目指す場合、音程以上に向井さんのようながなる歌い方が表現できる方が1つのカギだと感じます。
 がなりが苦手な方は、原曲のような歌唱にこだわらないというのも一つの選択肢です。向井さんの歌詞は文学的な趣があり、歌詞がしっかり聞き取れるような歌い方もマッチするのではないかと私自身は感じます。

 ちなみに、同曲を女性が歌唱する場合、通常はキーを上げた方がマッチしやすいと思います。今回は最低音がmid1F#であるため、女性でも原キーでの歌唱可能ですが、女性の得意な音域を考えると、キーを上げた方がよりマッチしやすそうです。



 最後に『鉄風 鋭くなって』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、やや高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音mid2G#はサビを中心に多く登場します。この辺りは男性の音域としてはやや高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください(♭1~♭2)。
 今回の楽曲は、ボーカルのがなり声が印象的です。そのため、個人的にはがなり声が上手く出せるのであれば、mid2G#という音程に厳密にこだわらなくてもよいのではないかとも感じました。


 『鉄風 鋭くなって』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。一方、同曲は高音のがなり声が魅力的なロックナンバーです。そのため、キーを下げるにしてもある程度高音域を維持した方が原曲のニュアンスが残りやすいです。そうした面でも歌い慣れた人向けの楽曲だといえます。

 『鉄風 鋭くなって』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#~mid2G#といった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。こうしたことを踏まえると、「標準的~標準より高めの音域の男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。ただ、原曲のニュアンスを表現したい場合、がなり声は不可欠です。


 『鉄風 鋭くなって』はがなるようなボーカルが魅力ですが、そうした表現をカラオケで表現するのは難しいかもしれません。ただ、日本のロックに大きな影響を与えたバンドであり、歌いこなせるとカッコいいと思います。個人的には歌詞も好きです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. んが より:

    リクエストに応えていただきありがとうございます。

    • もりっしー より:

      こちらこそリクエストありがとうございます。
      ナンバガはいつか取り上げたいと感じていたのでいい機会でした。