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『逆恨み小僧』(THE ORAL CIGARETTES)の音域

 こんにちは。今回はTHE ORAL CIGARETTESの『逆恨み小僧』(2012)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『逆恨み小僧』(THE ORAL CIGARETTES)
『逆恨み小僧』(THE ORAL CIGARETTES)の音域






【地声最低音】mid1D(D3) 

m2Fm2G[そん[なん]さ]むいだm1F[ろ]【Bメロ】
★光がゆm1D{び]差したのは リライトm1F[な]世界


【地声最高音】hiD(D5) ※終盤で1回

★いつhiAhiA#hiChiD[ま[で人間[た[よ]って]【Aメロ3回目[転調₊3]】


【補足】mid2GhiBを含むフレーズ一覧

★いつm2F#m2G[ま[で 人間あ]お]って【Aメロ】
★不安な感m2Gm2F#[情線握]り]しめて
★やm2EF#m2G[け[に[なっ]ていたんだ[生]命力が

★いつまm2GhiAhiB{で 人間[た[よっ]【Aメロ2回目】
m2F#[綺]麗な人m2G[間性映]し]出してさ

hiAm2G[不]安][感hiA#A[情線握]り]し]めて【Aメロ3回目[転調₊3]】
★ぼm2GhiAhiA#[く[は[越え]ていくんだ[想]像力を


 まず、『逆恨み小僧』についてです。この楽曲はロックバンドTHE ORAL CIGARETTESの活動初期の楽曲であり、2012年リリースされた自主制作盤のアルバム『新月と牡羊座』に初収録されました。2013年にはインディーズ1枚目のアルバム『オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証』にも収録されております(ストリーミングサービスではこちらが視聴可能)。同曲は、同じくアルバム曲の『mist…』とともにミュージックビデオが制作されているようです。
 
 『逆恨み小僧』はアッパーなバンド曲です。インディーズ時代の作品ということもあってか演奏時間が2分40秒程度にもかかわらず、イントロの時間が40秒を超えております(私自身は非常に好きなアレンジです)。また、歌メロについてはAメロBメロのようなシンプルな構成でなっており、最後のAメロは転調しキーが3つ上がります(#3)。


 『逆恨み小僧』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております(一部は「かなり高い」)。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。
 同曲はAメロBメロというシンプルな構成であり、大部分がほぼAメロでなっております(メロは微妙に違う)。上の音域一覧を見ても分かりますが、Bメロは全体としてやや低く、Aメロは中高音の割合が高いです。そのため、全体としては中高音域が多い楽曲ですが、一部で若干低い音が求められ、音域が広いです。

 ちなみに、女性が同曲を歌う場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、最高音もhiDと高いので、人によっては原曲キーの方がマッチするという人もおられるかもしれません(具体的には「標準よりやや低めの音域の女性(低音が得意)」など)。



 最後に『逆恨み小僧』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高い(一部「かなり高い」)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1DはBメロに当たる場面で登場します。登場回数は1回程度です。このmid1D以外の場面ではmid1F#が3回程度登場します。また、mid1G辺りが非常に多いですが、いずれも男性の音域の範囲内です。
 一方、女性にとってはmid1Dなどはかなり低めの音域であり、原曲キーだと歌うのが難しい人もおられるかもしれません。そのため、女性の場合は、通常キーを上げた方がよいと思います。ただ、今回の楽曲は音域自体が広いので、人によってはキー調整をしても難しい部分が出てくるかもしれません。

 次に、地声最高音hiDはラストAメロで登場します。登場回数は1回だけです。このhiD以外ではhiA#,hiBなどがピークとなる場面が1回ずつ登場します。これらは男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから4つ程度下げてみてください(人によっては高いかもですが)。


 『逆恨み小僧』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、同曲は音域自体がかなり広いため、人によってはキー調整をしても歌いにくい部分が出てくるかもしれません。メロディーや構成自体はシンプルですが、表現力が求められる作品だと私は感じました。こうしたこともあり、ビギナー向けの練習曲にも使いにくいと推測しております。

 『逆恨み小僧』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G~hiDといった音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は最後のAメロでキーが3つ上がります。ボーカルの山中拓也さんはいずれのAメロも声を張った迫力のある歌唱をされています。こうしたことを踏まえると、「高音域が(非常に)得意な男性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。音域的には女性もマッチする可能性があるのですが、原キーだと低音が低く、歌いにくいのではないかと私は推測しております。


 『逆恨み小僧』はアッパーなバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。個人的には、歌メロ以外も見どころが多い楽曲で、聴くだけでも楽しく感じました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. ぴたっくま より:

    低いと思っていたORALがhiD使っていてびっくりしました。どちらかと言うとGLAYとかにレンジが近いのかもしれません。(GLAYほどhiCとかは使いませんが) 個人的には曲の展開が一般向け無視してる感じで好きです
    関係ないですがMETROCKに出るバンド4日連続ですね

    • もりっしー より:

      ぴたっくまさんありがとうございます。
      インディーズ時代の曲なので、多分やりたいことをやってる感じでしょうね。
      私も好きです。

      METROCKに出てるバンド括りになってるの気付きませんでしたw
      リクエスト曲とか自選曲からバンドの曲を選んだ感じですね。

  2. やま より:

    オーラルが地声hiDまで出せるなんて知りませんでした。山中さんの中音域の強さがめっちゃ羨ましいです。

    • もりっしー より:

      多分、普段安定してhiBとか発声してる方なので
      曲の中で1~2回使いこなす位ならできるのかもですね。
      山中さんの男性性が強いボーカル良いですよね。