こんにちは。今回はさユり×MY FIRST STORYの『レイメイ』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 なお、『レイメイ』はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルなどでMVがフル公開されておりません。よって、当ブログにおいても添付動画はショートバージョンになります。ご了承ください。


『レイメイ』(さユり×MY FIRST STORY)


【地声最低音】mid2A(A3)  

★希望のふm2A[ち]に飲まれて沈んでしまった


【地声最高音】hiD(D5)  ※Cメロ(Hiro(男)パート)

【裏声最高音】hiD#(C#5)
 
※Cメロ(Hiroパート)

★深いm2G[旅]hiD#裏[を]hiD地[し]hiA#[よう] 




【補足】hiA#hiC#の注意箇所

★哀しいよhiA#[くぼ]うに手を伸ばし続けて(Aメロ)
★本当のこたえを 探し続けhiA#[な]がら(Bメロ)

hiA#[何]百回でhiA#[も さえ]hiB[ぎ]A#[る]モノに(サビ1)
★必ず君につhiA#[た]える日hiA#[まで]
★すすみ続けhiB[て]hiA#[ゆ]くの
★何度でもさまよいながらhiA#[目]hiB[指]A#[し]

★痛むhiA#[泥濘のな]かで祈りをえhiC#[が]hiB[く]hiA#[よ](サビ2)
★心配hiA#[な]いと言い聞かせhiC#[な]hiB[が]hiA#[ら][い]
★歩き出すhiA#[の]
★青いほしをめhiA#[ぐ]って(Cメロ)

『レイメイ』(さユり×MY FIRST STORY)









 まず、シンガーソングライターのさユりさんについて少し説明します(MY FIRST STORYについては後日別の曲で取り上げます)。さユりさんは2015年にメジャーデビューしたシンガーソングライターです。ジャンルとしてはロックサウンドの要素が強いです。さユりさん自身は弾き語りユニットを組んでいたこともあり、アコースティックギターを演奏する場面が多く見られます。さユりさんのやや幼さを帯びた力強い声色が印象的です。
 
 さユりさんがこれまでリリースしてきたシングル作品の多くはアニメやゲームなどのタイアップがなされており、それらでよく知っている方も多いと思います。チャート成績も少しずつ上昇しており、これからの知名度爆発が期待されます。


 さて、『レイメイ』についてです。この楽曲は、2018年にさユりさんと5人組バンドMY FIRST STORYのコラボレーションによるシングル作品です。テレビアニメ『ゴールデンカムイ』のオープニングテーマ曲にも起用されました。『コールデンカムイ』は週刊ヤングジャンプで野田サトル氏により連載されている人気作品です。

 『レイメイ』はさユりさん自身がマイファスのメンバーと作詞作曲を行い、編曲はマイファスが行っております。エモーショナル・ハードコア、スクリーモ等の要素が強いロックナンバーです。楽曲構成としてはサビが全体的に長く、その分楽曲に勢いを感じます。また、CメロではマイファスのボーカルHiroさんの歌唱とさユりさんの語りが入ります。こうした点は非常に特徴的です。


 『レイメイ』は音域的に面白いと思った点があります。それは「男性のパートが女性と同じようなキーを歌唱している点」です。これまでの男女のコラボは多くの場合は、男性が低音パートを担当し、女性が高音パート(メイン)を担当するような形で行われておりました。しかし、この『レイメイ』では男性パートのHiroさん自身がハイトーンであるため、男女のキーがほぼ変わらない形でメロディーラインが取られています(詳細な音域については後述します)。当ブログにおいても、女性のキーに近い形で歌唱する男性ボーカルが多く紹介されてきましたが、そうした特徴が『レイメイ』では「キーがほぼ変わらない男女のツインボーカル」という形で生かされています。

 こうしたスタイルの良さは、「メロディーのアレンジをシンプルに出来る」ことにあります。男女のキーの違いがあるため、男女によるデュオはアレンジの際に転調やハモリなどの工夫が要求されます(そうした点が楽曲の広がりを持たせるメリットもあります)。
 一方、男女のキーが同じくらいであれば、『レイメイ』のように主旋律が決まれば、後はシンプルにパート分けするだけで済みます。声域が重なってる部分も多いため、同性デュオしか行えないようなアレンジも可能です。最近は高音域で歌唱する男性が非常に増えております。こうした「男女のキーが変わらないデュオのコラボ」は今後増えていくのではないかと私自身は推測しています。



 さて、『レイメイ』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiD#(C#5)で歌メロディーが構成されております。以下、詳細に見ていきます。

 女性のさユりさんパートは【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiC#(C#5)です。大よそ一般的な女性の音域の範囲内で構成されています。一方、MY FIRST STORYボーカルHiroさんのパートは【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiD#(C#5)です。男性のパートの方がややキーが広く、高いです。

 先に述べましたが、Hiroさんの女性パートのような高音域が活かされている楽曲でもありますので、男性ボーカルの負担が非常に大きいです。『レイメイ』は音域自体はそこまで広くないですのでキー調整自体はしやすいのですが、男女のデュオという形を残す場合は、男性への負担がかなり大きくなります。

 『レイメイ』を一般的な音域の男性や女性が歌唱する場合は、原曲の意味合いが変わってしまいますが、「男女のデュオ」という枠組みを捨てることが必要になると思います。男女の枠が無くなれば、キー調整が行いやすい楽曲ですので、男性は原曲から5つ程度キーを下げれば地声最高音がhiA(Cメロのみ登場)ですのでかなり歌いやすくなります。
 
 仮に同性デュオとして歌唱する場合は、声質が異なる2人にした方が楽曲の色合いが広がると思います(声が低い人と高い人のコンビ、声がしゃがれている人とクリアな人のデュオ等)。