『sugar』(Saucy Dog)
【地声最低音】mid1G(G3)
★昨日m1G[の]喧嘩をきm2F[み]はまだ怒っているかな【Aメロ】
★繰り返m1G[し]謝って飽m2F[き]る程におhiA裏[な]じ話をして
★m1G[こ]とm2F[ば]にしてって[言]わF[せ]てしまって【ラストサビ】
【地声最高音】hiD(D5) ※全体で1回
★こhiB–hiD–hiC[た[え]合]B[わ]せC[が]【ラストサビ】
【裏声最高音】hiC(C5) ※ラストサビで1回
★m2G[い]つもこhiC裏–m2G#[ま]ら][せ]てばかりいて[ご]めんね【ラストサビ】
【補足】mid2G(一部略)~hiCを含むフレーズ一覧
★元通りってくらいにかm2F–m2G裏[ん[た]んにはいかないよな【Aメロ】
★どうすれば良かったのか 答えは見えm2G–hiA–hiA#[な[い[ま]ま]A【サビ】
★「ごめんm2F[ね] m2G[さ]っ]き[は] なんて[こ]とばじゃ許さG[れな]い]よ[な]
★m2G–m2F[ま]た]すれ[ち]がったり
★一m2G[緒]にいるのに独りかm2F[か]え[込G[ま]ないで【Dメロ】
★他のだm2F–m2G[れ[か]じゃなくて私には[な]して欲しいの
★hiC地–hiB–A[あ]さ]が]来る[ま]でにはねかB–A[え]っ[て]hiC–B[お]い][で]C[よ]
★hiB–hiC–m2G#[ふ[あ]んにさ]せないで ねぇBaby
★(それでも君もそうなら)良いのm2G–hiA[に[な]とかねお[もっ]てる【ラストサビ】
★m2G[な]ん[ね]ん[ご]にhiA[なっ]たって ふた[り]でいよう
まず、『sugar』(シュガー)についてです。この楽曲は、2021年にスリーピースロックバンドSaucy Dogによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては同じ年にリリースされたミニアルバム『レイジーサンデー』に収められております。同アルバムには、以前に当ブログでも取り上げた『君がいない』(過去記事)、またバンドの代表的な作品でもある『シンデレラボーイ』(過去記事)などが収められております。
さて、『sugar』はミニアルバムでも最後に収録されているスローなバンド曲です。歌メロはAメロBメロサビと展開し、馴染みやすいと思います。作詞は石原慎也さん、作曲はSaucy Dogによりなされております。演奏時間は5分前後と最近の曲としては長めですが、個人的には間奏のギターソロなども好きです。
『sugar』の音域的な特徴についてです。まず、同曲は地声最高音hiDとなり、男性としてはかなり高いといえます。ただ、hiCやhiDといった高音域が要求されるのは終盤だけに限定されます。その他ではmid1G~mid2Gが非常に多いです。「mid1G~mid2G辺りを中心として、終盤hiC,hiDが登場する」作品といえます。その点で、低音から高音まで満遍なく力量が求められます。
一方、同曲は男性曲としては最低音が高いため、理論上は女性が原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、全体として低音から中音域の割合が多いため、女性には低く感じられやすいと思います。そのため、少しキーを上げた方がより良いのではないかと推測されます。
最後に『sugar』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域としては高め(一部かなり高い)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mdi1GはAメロやラストサビで登場します。この辺りは一般的な男性の音域の範囲内です。ただ、最低音がmid1Gの楽曲は、高い確率で「キーの高い男声曲」となります。今回もそうしたケースに当てはまりそうです。
最低音が高い分、女性が原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、先述のように、全体として低音~中高音(mid1G~mid2Gくらい)が多いため、標準的な女性は少し低く感じられるのではないかと思います。そのため、女性は通常はキーを上げた方が歌いやすそうです。
次に、地声最高音hiDはラストのサビで1回だけ登場します。同曲は、頻度こそ高くないものの、後半を中心にhiC,hiDなどが登場するため、男性としてはかなり高いです。そのため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいといえます。
『sugar』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。ただ、原曲の高音域がかなり高いですので、一般的な音域の男性が歌いやすくなるためには大きなキー調整が必要になります。
私なりの印象ですが、『sugar』は見た目以上にキー調整がしにくい曲ではないかと思います。同曲は、「通常のサビ」ではhiA#が最高音で、高音域は全体としてmid2F~mid2Gが多いです。反面、「Dメロやラストサビ」ではhiC,hiDが複数回登場します。このように、「通常のサビと、ラストのサビで高音に高さにギャップ」があります。「ラストサビに合わせてキーを下げると、逆に通常のサビが盛り上がりにくい」といったことになりうるのではないかと私は分析しました。
以前に、1999年のGLAYのシングル曲『ここではない、どこかへ』(過去記事)という曲を取り上げたのですが、それに近い感覚を思い出しました。この曲は、通常のサビとラストのサビでキーが3つ変わっており、その点で歌いにくそうでした。
『sugar』は、原キーだと男性の音域としてはかなり高く、低音~中音域、高音域まで満遍なく歌いこなせる力が求められます。その点で、キー調整が難しい曲ではないかと思います。ただ、歌詞なども含め魅力的な作品であり、歌いこなせると非常に映えそうです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。