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『LOVEずっきゅん』(相対性理論)の音域と感想

 こんにちは。今回は相対性理論の『LOVEずっきゅん』(2008)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

『LOVEずっきゅん』(相対性理論)、LOVE Zukkyun(Soutaisei Riron) 


【地声最低音】mid2A(A3) 

[こ][こ]こ ここはhiA[ど]こ


【地声最高音】hiB(B4)  

[宇]hiA[宙] わたし中[央線](Aメロ)
[ラ][ブ][ラ][ブ] [ラ][ブ]ずっ[きゅん](サビ)


【補足】hiAなどの箇所

★乗り越してhiA [気]づいた 明日は始業式(Aメロ)
★君にhiA[ほ]らラブずっきゅん(サビ)

※ラブ hiB[ラ]hiA[ブ][ラ][ブ] hiE[ラ]hiD[ブ](間奏の歌詞表示のない部分)


『LOVEずっきゅん』(相対性理論)










 まず、相対性理論について説明します。相対性理論は現在7人組の音楽プロジェストです。結成当初は4人組のインディーロックバンドのくくりでした。これから紹介する『LOVEずっきゅん』もその時期の楽曲です。

 さて、『LOVEずっきゅん』ですが、2008年に相対性理論によりリリースされたアルバム『シフォン主義』のリード曲です。アルバムは2007年に自主製作盤がリリースされていますが、全国流通盤は2008年にリリースされました。『LOVEずっきゅん』彼らの楽曲では最も知られている作品の一つかもしれません。このアルバム『シフォン主義』はCDショップ店員が選ぶ「第1回CDショップ大賞」にて大賞を受賞しており、非常に話題にもなっております。

 『LOVEずっきゅん』のサウンドについてです。オルタナティブなバンドアレンジが非常に心地よいです。小気味の良い乾いたギター、ベースおよびドラムのフレーズも非常に耳に残ります。全体としてバンドの表現力が高いです。
 そうした中でもやはりボーカルの中毒性の高いささやくような歌声が多くの人の耳を惹くのではないでしょうか。歌詞については後々触れますが、中毒性の高いサビのフレーズは全体として00年代頃から多く見られた中毒性の高いアニソンや、ギャルゲームなどの秋葉原文化の影響があるのではないかと思います。
 メロディーについては他の楽曲でも取り上げることの多かった「ヨナ抜き」です。移調するとAメロからサビまでほぼすべてがピアノの黒鍵盤で奏でることが出来ると思います。中毒性とどこか愁いを帯びた懐かしさが『LOVEずっきゅん』のメロディーの強さの秘訣なのではないでしょうか。

 歌詞については、サビの「ラブずっきゅん」も耳を惹きますが、Aメロで展開される歌詞も非常に個性的です。主人公の「私」は「冒険少女」「貝殻集め」といったフレーズから、TVゲームなどを含めた一人遊びが得意な人柄が思い浮かびます。また、意中の「あいつ」は、「発明キッド」、「タイムマシン」といったフレーズから、何となく特徴が連想できます。どこか漫画やアニメ的でもあります。そうした下地があり、中毒性の高い「ラブずっきゅん」というフレーズが活きるようになっているのではないでしょうか。

 『LOVEずっきゅん』は今でもそれなりに知られたナンバーですが、また改めて評価される時期が来るのではないかと思います。メロディーや歌詞だけを見ても非常にクオリティが高く、アニメや漫画といったコンテンツとも親和性が高いと思います。






 さて、『LOVEずっきゅん』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3) ~【地声最高音】hiB(B4) でメロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内であります。

 恐らく、一般的な女性であれば歌詞を覚えた時点である程度形になり得るのではないかと思います。ボーカルやくしまるえつこさんのささやく様な不安定さを思わせる歌声などもあり、多少音程がブレてもそれが返って良い表現になり得ます。カラオケ等で歌い慣れている女性は音程通りにきっちり歌うよりもどこか不安定さを漂わせた方が雰囲気が出るかもしれません。
  ちなみに歌詞の無い間奏の部分でhiE,hiDといった高音域が登場しますが、そこは裏声で歌うと良いと思います。

 普段歌い慣れていない女性でもそれなりに練習すれば、良い具合に歌いこなせるのではないかと思います。声がかなり低い女性は少しキーを下げても良いです。

 一方で、『LOVEずっきゅん』は歌詞自体でみると、電波的で、ややアンダーグラウンドを思わせるものがありますので、歌詞内容的に歌いにくい(合わない)という人も居るかもしれません。TPOなどを考えてもどこでも歌える類ではないかもしれません。その辺は考慮しておいてください。

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コメント

  1. リカバリー爺さん より:

    この曲はギターが印象的で好きです。この様な曲が他にありませんか?

  2. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>1
    コメントありがとうございます。励みになります。
    私も好きです。相対性理論はホントに楽器の音色が良いです。
    ご期待に添えるか分かりませんが、『四角革命』とかはどうでしょうか?
    個人的には『夏の黄金比』というのも好きです。