『らぶびーむ！！』( たかやん ) の 音域

　まず、『らぶびーむ！！』についてです。この楽曲は、２０２２年末に男性シンガーソングライター・ラッパーのたかやんさんによりリリースされたシングル作品です。たかやんさんはこれまでに配信限定のアルバムを多くリリースしておりますが、今回の『らぶびーむ！！』は新しめのシングルということもあり、アルバムには未収録です。
　『らぶびーむ！！』はLINEミュージックなどでも上位にランクインするなど、２０２３年の冬～春にかけて大きな話題となりました。YouTubeチャンネルで公開されているMVも既に600万回を超える再生回数を記録しております。


　さて、『らぶびーむ！！』はアッパーなデジタルポップです。全体的に韻を踏んだフレーズが多く、ヒップホップの要素が強い作品です。歌メロはAメロサビ等を基本としており、比較的覚えやすいと思います。一方、歌メロは速いですので、歌詞・リズムなどをしっかり覚えておきたいところです。演奏時間は2分程度で非常にコンパクトです。作詞作曲はたかやんさん自身によりなされ、編曲はトラックメーカーのMitsukiさんによりなされました。


　『らぶびーむ！！』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと思います。
　同曲はサビではhiC#が多く、hiD#も登場します。そのため、男性の音域としてはかなり高いです。低音域については、最低音がmid2A#であり、男性曲の中でも低音域が高いです。そのため、Aメロやなどでのmid2F#などの中高音域の登場回数が多いです。音域的には女性曲に近いレンジになるのではないかと私自身は分析しました。

　『らぶびーむ！！』を女性が歌唱する場合、原曲キーでの歌唱が可能です。先述のように、同曲は最低音が男性曲としては高く、サビではhiC#辺りが多いため、女性の方が音域的にはマッチしやすいです。ただ、hiC#などの回数が多いため、人によってはキーを下げた方が歌いやすいかもしれません。



　最後に『らぶびーむ！！』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)～【地声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid2A#は2番のAメロで登場します。mid2A#は全体で3回程度であり、回数もそこまで多くありません。こうしたことから、音域的には女性曲ような特徴がみられます。そのため、男性の場合は、高音域が得意な人でも体力がしんどくなりやすそうです。
　同曲は最低音が高い分、女性が原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、今回はhiC#の回数が多く、人によっては原曲キーで歌うのが大変かもしれません。女性でも、場合によってはキーを下げることを選択肢に入れてください。

　次に、地声最高音hiD#はサビで登場します。登場回数は全体で２回程度です。このhiD#に次ぐ高音としては、hiC#がサビを中心に全体で20回程度登場します。このため、同曲は男性曲としては高音域が高く、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。


　『らぶびーむ！！』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。ただ、同曲は最高音が高い分、一般的な男性にマッチした音域に調整するために多くのキー下げを行う必要があります。そうしたこともあり、違和感を感じる人も多いかもしれません。その点は留意しておいてください。

　『らぶびーむ！！』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#～hiD#といった音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。これらのレンジは男性曲としては高く、またスタミナも不可欠になります。こうしたことを踏まえると、「女性」や「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。音域的には女性の方がマッチする可能性が高い気がします。


　『らぶびーむ！！』はアッパーなナンバーであり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、私自身は個性的な歌詞も耳に残りました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。