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『KiLLiNG ME』( SiM ) の 音域

 こんにちは。今回はSiMの『KiLLiNG ME』(2011)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、今回はデスボイスのパートは音域調査から除外しております(最高音が連続する場面だけは【補足】で言及してます)。その点を踏まえて、記事を拝読ください。


『KiLLiNG ME』(SiM)
『KiLLiNG ME』(SiM)の音域






【地声最低音】mid2A#(A#3) 

m2A#[Oh baby], stay with me【サビ】


【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で6回程度

hiA#[Cuz] m2G[I’m not] FG[the on[ly one]【Aメロ】
★Light up “something”, it makes hiA#[me] m2G#G[fi]ne]【Bメロ】
m2G[Feel] F[like I’m] G[sink]ing] G[down] [in]to hiA#[the] G[gro]und]【サビ】
hiA#m2G#G[When] I’m] down], [your] smell【ラストサビ】


【補足】mid2FhiC(一部略)を含むフレーズ一覧

★ m2F[please] m2G[cut off] [my] wings () with my G[pent-up] [fee[lings]G【Aメロ】
m2G[I don’t wanna fly] in the m2G#{air] [with] bleeding
★When m2G[I’m] F[do]wn, G[your] [kiss]ing makes me feel alive【サビ】
m2G[You’re killing] me
hiC[Light up “something”, it makes me fine]【Dメロ】
★It’s m2GF[alrea]dy four] G[nine]teen] G[p.m]
★I’m m2GF[rea]dy to] G[set] G[fi]re to] G[you] yeah G#G[ye]ah]

※デスボイスのパートも含めると☆の場面が最高音となります。

 まず、『KiLLiNG ME』(キリング・ミー)についてです。この楽曲は、2011年にロックバンドSiMによりリリースされたアルバム『SEEDS OF HOPE』に収録されております。同アルバムはインディーズ時代の作品ですが、バンドとしては初の週間100位以内にランクインしました。

 さて、『KiLLiNG ME』はアルバムのリード曲として、ミュージックビデオが制作されました。レーベルのYouTubeチャンネルで公開されているMVは2023年10月時点で3600万回を超えております。インディーズ時代の作品ですが、バンドの中でも特に人気が高い1曲のだといえます。YouTubeでは海外からのコメントの多さも目を惹きます。


 『KiLLiNG ME』はアッパーなラウドロックです。SiMの1つの特徴でもありますが、ボーカルのMAHさんはデスボイスなども使い分けており、多彩な歌唱表現も魅力です。歌メロはAメロBメロサビという展開をします。歌詞は英語詞で書かれており、サウンド面でも歌唱面でも全体的に力強さが際立ちます。作詞はMAHさん、作曲編曲はバンドによりなされました。

 『KiLLiNG ME』の音域的な特徴についてです。まず、今回は主にクリーンパートのみを音域調査の対象としており、デスボイスなどは除外しております。そうしたことを踏まえると、同曲は、男性の音域としては高い(デスボイスなどを含めると「かなり高い」)レンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲は、全体的に中高音寄りのメロであり、一部のメロを除くと、ほぼ全てのフレーズにmid2G以上の音階が含まれます。デスボイスのパートなども考慮すると男性の音域としては高く、高音域が得意な男性でもスタミナが不可欠になります。

 『KiLLiNG ME』を女性が歌唱する場合、個人差はありますが、原曲キーにマッチする人も一定数おられると私は判断しました。ただ、デスボイスなどは慣れてないと難しいと思うので、そうした場面は練習が不可欠になります。デスボイス以外は、女性の音域と近く、女性の方が原曲キーにマッチしやすいのではないかと私は推測しております。



 最後に『KiLLiNG ME』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです(デスボイスなども考慮すると「かなり高い」でもよいかも)。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2A#はサビで登場します。回数は3回程度と少なめです。このmid2A#を除と、低音はmid2Cであり、男性曲としては低音域がかなり高いといえます。最低音がmid2A#となる男性曲は、ほぼ「一般的な男性にとってはキーが高い曲(要スタミナ)」であり、今回の『KiLLiNG ME』もそうした傾向が明確に当てはまります。

 次に、地声最高音hiA#はAメロ~サビで登場します。登場回数は6回程度です。このhiA#以外の場面ではmid2F~mid2Gが曲全体を通して乱舞します。こうしたことから、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください。


 『KiLLiNG ME』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。同曲は音域自体はそこまで広くないため、キー調整はしやすいといえます。ただ、今回の楽曲はラウドロックであり、荒々しいボーカルが魅力の作品です。キーを下げるにしてもある程度高音を維持した方が原曲のニュアンスに近づきやすいのではないかと私は推測しております。これらを踏まえると、歌い慣れた人向けの楽曲だといえそうです。

 『KiLLiNG ME』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiA#(デスボ含めるとhiC)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は曲のほぼ全てのフレーズでmid2G以上の音階が含まれます。
 こうしたことを踏まえると、「高音域が非常に得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。また、音域的には「標準よりやや低め~標準的な音域の女性」なども原曲キーに合う可能性があります。


【まとめ】

①曲全体を通して高音寄り
②原キーだと「高音域が非常に得意な男性」向け
③曲全体が英語詞であるため、歌詞はしっかり覚えておきたい

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