『さよなら』(オフコース)
【地声最低音】mid1E(E3) ※全体で14回程度
★m2E[ぼ]くは思わず君を 抱m1E[きし]めたくm1F#–E[な[る]【Aメロ】
【地声最高音】hiB(B4) ※全体で8回程度
★さよhiB[なら] さよhiA[なら] さよm2G[なら]【サビ】
【補足】mid2F#~hiAを含むフレーズ一覧
★m2E[も]う 終E[わり]だね [き]みがち[いm2F#–m2G^[さ[く]見]える【Aメロ】
★m2E–F#–m2G[もう[す[ぐ]外はし[ろ]い冬【サビ】
★(愛したのはたしかに)hiA–m2G–F#[き]み]だ]け
★m2G–hiA^-F#[そのまま[の]き]み]G[だけ]
まず、『さよなら』についてです。この楽曲は、1979年にフォークロックバンド・オフコースによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、1981年のベストアルバム『SELECTION 1978-81』に初収録されました(オリアルには未収録)。同アルバムには、『愛を止めないで』、『生まれ来る子供たちのために』、『Yes-No』といった人気曲が収録されております。同アルバムはカセット、LPを含め計70万枚を超える大きなヒットとなりました。
さて、『さよなら』は1979年にリリースされ、オフコース最大のセールスを記録したシングルです(70万枚を超えるヒット)。元々いくつかのヒット曲を生み出していたバンドですが、この『さよなら』の大ヒットによりその地位をより確固たるものにしていきます。今でもカラオケで多く歌われるなどオフコースを代表するシングル曲です。また、ボーカルの小田和正さんも自身のソロ作品でカバーしており、そちらから知ったという人も多いかもしれません。
『さよなら』は秋の終わりを感じさせるスローナンバーです。タイトルにもあるように失恋が描かれた作品であり、サビで繰り返される「さよなら さよなら」というフレーズが印象的です。歌メロはAメロサビと展開します。全体的にメロディアスな作品であり、多くの人に届きうるのではないかと思います。私個人としては間奏のギターソロが耳に残りました(イーグルスのオマージュのように感じます)。作詞作曲はボーカル&ギターの小田和正さん、編曲はオフコースによりなされました。
『さよなら』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があり、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
同曲は曲全体を通して中高音寄りであり、サビではhiA,hiB等が登場します。そのため、高音域が得意な人が有利な作品です。ちなみに、小田和正さんのソロではオフコースより2つ低いキーで歌唱されてます。オリジナルよりもやや癖のある表現になってますが、場合によっては小田さんソロの表現なども参考にしてみてもよいと思います。
ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。過去に同曲をカバーした女性歌手を見てみると、原曲キーから1~2つ上げることが多いようです。場合によっては裏声などを用いてもよいと思います。
最後に『さよなら』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1EはAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内で、登場回数も14回と多いです。一方、同曲はAメロでもmid2E~mid2Gが登場する等します。そのため、私としては「低音域も登場するが、全体としては中高音寄り」の曲だと分析しております。
次に、地声最高音hiBはサビを中心に登場します。登場回数は8回程度です。このhiBに次ぐ高音としてはhiAも16回程度登場します。こうしたことから、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください(これでも少しは高い)。
『さよなら』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。一方、同曲は音域自体がそれなりに広いです。そのため、ビギナーにとっては一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
同曲はメロディー自体は分かりやすく、私自身も何度か聞いているうちに自然と口ずさめるようになりました。サビは高音域が活きた作品であるため、音域が合う人には良い練習曲になるのではないかと思います。
『さよなら』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#~hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はサビなどを中心に多いですが、Aメロでも要所で中高音が見られます。
こうしたことを踏まえると、「高音域が得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。また、「標準より低め音域の女性」などは、もしかしたら原キーがマッチする可能性もあります。ただ、通常はキーを上げた方がよいのではないかと私は想定しております。
【まとめ】
①Aメロもそこそこ高い。サビは高音寄り
②原キーだと「ある程度~非常に高音域が得意な男性」に合いそう
③女性はキー上げ推奨だが、「標準より低めの音域の女性」などは原キーが合う可能性もある
④メロ自体はシンプルで、覚えやすい
コメント
この楽曲の記事楽しみにしてました!ありがとうございます!
昭和発売の楽曲ですが今の楽曲にも引けを取らない高さですね…。
小田和正さんの高音は当時から澄んでますよね。
このレンジを歌うのは今の人でも大変だと思います。
私自身深くは知らないのですが、オフコースはいい曲が多いですよね。
YouTubeチャンネルとかも出来たらもっと広く知られるのではないかとと感じております。
小田和正さんソロの作品も高いですよね。
「ラブストーリーは突然に」もhiBですし。本人は今でも原曲キーで歌唱されているので本当に凄いと思います。
小田さんのソロ曲もいつか取り上げたいです。
2000年以降の作品ですが、私自身も何曲かカラオケでよく歌うのです。