なお、今回は地声と裏声の違いが分かりにくい部分もありました。皆様が実際に歌唱する際は、各々歌いやすいように使い分けください。
『片想い』(miwa)
【地声最低音】mid1G(G3)
★”好き”なんm1G[て言]えない m1G[あ]なたしかm2G[見え]ないよ【Aメロ】
【地声最高音】hiE(E5) ※全体で4回程度
★hiC–D–hiE[か[な[わ][ない]のに [かD–E[な[わ][ない]のに【Bメロ】
※裏声でも合いそう
【裏声最高音】hiF#(F#5) ※全体で1回のみ
★ぬくもりhiA#[ぜ]んぶ そっとつhiD#–D^-hiF–hiF#裏[つ]ん[で[ゆ[く]【Dメロ】
【補足】hiA~hiD#を含むフレーズ一覧
★hiA[瞳]があうたび hiB[こ]えを聞くたび【Aメロ】
★もしもふたhiB裏–hiC[り[で] 寄り添いあってキスしたらなんて思っ[てC[も]【Bメロ】
★あhiA#–m2G#[な]た]にA#[こ]い]しA#[て]いい]ですか?【サビ】
★わhiC#地[た]しじゃhiA#–2G#[ダ]メ]かな?
★(もうどうしようもないくらい)想い止hiD#裏–C#–A#^[ま]ら]な[いの]
★ああ ずっとhiA#–hiB地[ずっと一緒に[い]れ]たらいいのA#[に]・・・
★(本気なんです 本気で) 好hiC#地[き]なんです
★hiA#–2G#[ど]こにい[たっ]てだ[れ]とい[た]って])【Dメロ】
★hiA#[気]になっ[ちゃっ]ては[な]れなくhiC#裏[なっ]て
★おhiC#地[願い] ゆhiA#[う]きをくだ[さ]い
★(もうどうしようもないくらい)想い止hiD#地–C#–A#^[ま]ら]な[いの]【Bメロ】
まず、『片想い』についてです。この楽曲は、2012年に女性シンガーソングライターのmiwaさんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年にリリースされた『guitarium』(ギタリウム)に初収録されました。同アルバムには、『441』、『FRiDAY-MA-MAGiC』などのシングル曲が収められております。アルバムは出荷ベースで10万枚の売上を記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。
さて、『片想い』は関東ローカルの音楽情報番組の2012年2月度に主題歌としてタイアップが付きました。決して大きなタイアップではないのですが、楽曲の質も相まって、ロングヒットを記録します。2014年には配信部門で10万ダウンロードを超え、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。また、ストリーミングやカラオケでも人気が高く、『ヒカリへ』(過去記事)などとともにmiwaさんの代表的な楽曲の1つに数えられそうです。
『片想い』はピアノやストリングスなどが基調となったスローなバンド曲です。私としてはmiwaさんはギターを弾きながら歌う印象が強いのですが、同曲ではピアノで弾き語っております。歌の良さが活きやすい作品であり、歌メロもAメロBメロサビと親しみやすい展開をします。こうした楽曲の特徴から、ライブではピアノでのシンプルなアレンジによる歌唱なども行われているそうです。
同曲の作詞作曲はmiwaさん、編曲はNaoki-Tさんによりなされました。Naoki-Tさんはとりわけ、miwaさんやケツメイシと縁の深いアレンジャーです。
『片想い』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。一般的には少しキーを下げるか、裏声を上手く多用するとよいと思います。
同曲は地声最高音としてhiEが登場するなど女声域としては高いです。ただ、今回の曲は切ないバラードであり、裏声の発声もマッチしやすい作品です。hiE,hiD#などが地声で歌われている場面であっても、裏声や地声を器用に使い分けてもよいのではないかと私は推測しました。
同曲はライブではピアノを中心としたシンプルなアレンジで歌われることもあるようです。その際、miwaさんは原曲よりも裏声を多く使って歌唱されております。こうした歌唱表現も参考になると思います。
ちなみに、男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。「高音域が非常に得意な男性」であっても、通常はキーを下げた方が原曲のニュアンスに近づきやすいと私は推測しております(まれに、原曲キーで歌唱できる人もおられるようで驚きます。)
最後に『片想い』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiE(E5)、【裏声最高音】hiF#(F#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域とくらべ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1GはAメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。今回はmid1Gに次ぐ低音階がmid2Bであるため、見た目よりは低く感じないのではないかと思います。
次に、地声最高音hiEはBメロで登場します。登場回数は4回程度です。この他、hiD#,hiC#などが柔らかな地声で歌われているため、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。大まかな一つの原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。
一方、同曲はゆったりした優しい曲です。そのため、歌う際は、原曲以上に裏声を多用しても合うかもしれません。高音域が得意でない方であっても、裏声を駆使すると原曲キーで歌える可能性もあると私は分析しております。
『片想い』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は音域が広めですので、歌い慣れたとであっても一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。その辺りは留意しておいてください。
同曲はメロディーが分かりやすく、音域が合うのであれば、カラオケなどの練習曲にも使いやすいと思います。一方、Bメロ⇒サビ、サビ⇒Aメロの場面で転調が行われるため、音程を取るのが苦手な人などは少し注意が必要だと思います。
『片想い』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiEといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は地声hiE,hiD#などが登場する場面もありますが、hiD以上の高音階は裏声で歌うもよいのではないかと私は分析しました。ただ、裏声を多用することを考慮しても、それなりに高音域が要求されます。反面、低音は見た目よりも高い印象です。
こうしたことを考慮すると、「標準よりやや高め~高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「標準よりやや高めの女性」は、原曲が地声で歌ってる場面でも裏声を上手く使いこなすと、原曲キーで歌える可能性があると私は判断しています。その辺りは、各々実際に歌唱して試してみてください。
【まとめ】
①音域は広めだが、特にBメロサビDメロ辺りが高い
②高音域は、裏声を上手く使って歌うのもよさげ
③原キーだと「標準よりやや高め~高音域が得意な女性」に合いそう
④メロは分かりやすく、音域が合うのであればカラオケ向き
コメント
この曲男性が歌うにはやはりかなり高いですよね?
カラオケで歌ってる人がいてこの曲ハマりましたがその人原キーでした
今回はhiC以上が裏声でも合う可能性があるので
上手く裏声が駆使できれば、歌える人もいるかもしれません。
歌ってた人は男性でしたか?
女とカラオケなんて行けない陰キャぼっちです……ので男です
本人が地声の場所は全部地声でした
hiE出てたってことですね……
男性で言うとクリープハイプレベルですね
男性でmiwaと同じニュアンスで歌えるの滅茶苦茶凄いですねw
地声hiEもそれなりに柔らかく歌わないと聞き苦しくなるので
高音域のレベルが相当高いですよ。すげえ。
いつも楽しく拝見させてもらってます!
miwaさんの2曲目ありがとうございます〜
今年初めて生でこの歌聴けたんですけど、ラスサビ前の裏声ロングトーンの迫力やばかったです!!!
またこれからも投稿楽しみにしてます!
コメントありがとうございます。
ライブに行かれたのですね。ホントにいい曲ですよね。羨ましいです。
以前にリクエストされたmiwaさんの『2月14日』も折を見て取り上げます。
アコースティックライブは初めてでより歌声の迫力が凄かったです!
いい曲ですよね!個人的には2番サビ最後の「風船みたいに飛ばせたならいいのに」って歌詞が大好きです!!!
2月14日の方もまた期待しております〜
常にとても丁寧でわかりやすい記事を書かれていらっしゃって、リクエストの数も多いと思いますので首を長くして楽しみにしときます!
この時期なので
山下達郎「クリスマス・イブ」
稲垣潤一「クリスマスキャロルの頃には」
BoA「メリクリ」
をリクエストさせていただきます。数が多くなってしまいましたが何卒。
いずれも自選曲で取り上げようか迷った曲です。
リストアップしておきます。
いい曲です。