『12/26以降の年末ソング』([Alexandros])
【地声最低音】mid1D(D3)
★m1D[街]が[せ]わしくなって [人]も早おm2E[く]り【Aメロ】
★m1D[僕]は一m2E–m2G[時[停]止]のまま
★m1E[眉間に]シワm2E{寄せ]るこ[と]も 思わずほころぶ事も【Bメロ】
【地声最高音】hiC(C5) ※全体で1場面(ピークとなる回数は3回)
★hiA地–hiB[挑[戦]と希hiC地–B[望]を[捨]て[切]れ]な]い【Dメロ】
【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場
★愛想笑いで頑m2G地–hiB–hiD裏[張った[自[分][を]【サビ】
★ほhiD裏–hiC–B–A[んとう]のか]おあ]と]【ラストサビ】
【補足】mid2F#~hiBを含むフレーズ一覧
★立ちm2F#–m2G[止[まっ]て] 落ち着いて【Bメロ】
★このいちねm2F#–m2G[んお[もい]返そう
★あと少しでことm2F#–m2G地^-hiB裏[し[も]終[わ[る][けど]【サビ】
★m2G–m2F#[ああ]な]にか 忘れてないか
★m1E–m1D[お[お]い])に反m2F#–m2G[省し[て]【2番サビ】
★あと一m2F#–m2G[時[間足]らずで m1E[こ]と[し]もE–m1D[終[わ]るから【Dメロ】
★あと2分でことm2F#–m2G^-hiB地[し[も]終[わ[る][から]【ラストサビ】
※1番は全体的に裏声寄りのニュアンスがある
まず、『12/26以降の年末ソング』についてです。この楽曲は、2012年にロックバンド[Alexandros](当時は[Champagne]名義)によりリリースされたアルバム『Schwarzenegger』(シュワルツェネッガー)に収録されております。同アルバムには、『Kill Me If You Can』、『言え』、『spy』といったシングル曲に加え、『Waitress, Waitress!』(過去記事)といった人気曲も収録されております。アルバムは、バンド初の週間トップ10にチャートインしました。
さて、『12/26以降の年末ソング』は、タイトルにもあるように年末がテーマとなった楽曲です。歌詞については、「今年一年の自分自身を振り返り、来年以降の決意を述べる」といった内容になっております。私自身は12月26日以降の今の時期がすごく好きなのですが、それがテーマになっている曲が少なく感じていたので、今回同曲を取り上げたいと感じました。
『12/26以降の年末ソング』はミドルテンポのバンド曲です。アコースティックギターを基調とした落ち着いた印象の楽曲であり、ちょうど今の時期を象徴するような印象があります。楽曲が進行するに従い、バンドの存在感が強くなり、それに伴い、ボーカルの声量なども増していきます(ドロスの楽曲としては優しい印象の曲)。歌メロについてはAメロBメロサビと展開します。作詞作曲はボーカル&ぎたーの川上洋平さん、編曲はバンドによりなされました。
『12/26以降の年末ソング』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的には少しキーを下げた方がより歌いやすいです。
同曲は終盤以外の大部分では標準的なレンジで歌メロが展開されます。ただ、Dメロ終盤からラストサビにかけてはhiB,hiCといった高音域が地声で登場する等男性曲としては高い声域になります。また、全体的にみると落ち着いたニュアンスですので、一般的にはやはりキーを下げた方が原曲のようなニュアンスに近づくのではないかと推測されます(一般的な男性だとmid2G辺りを優しく歌うのは大変)。
今回の楽曲は、最低音としてmid1D辺りが比較的多く見られます。そのため、低音域~高音域まで広いレンジが要求されます。その点でハードルが高いかもしれません。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は低音域でmid1D,mid1Eといった音階が比較的多く登場します。こうしたことを踏まえると、原曲キーから4つ程度上げた方がより歌いやすくなるのではないかと推測されます。男性も同様なのですが、音域が広いため、歌える人が限定されます。
最後に『12/26以降の年末ソング』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1DはAメロやサビ、Dメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、低音域が苦手な方だと若干歌いにくく感じられるかもしれません。
次に、地声最高音hiCはDメロで登場します。登場回数は3回(1場面で3回)登場します。このhiCに次ぐ地声高音としては、hiBがピークとなる場面が全体で4回程度登場します。こうしたことから男性の音域としては高く通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください。
今回の楽曲はhiA以上の地声高音が使われる場面は一部に限られます。そのため、例えば、【★hiA地–hiB[挑[戦]と希hiC地–B[望]を[捨]て[切]れ]な]い】の場面を「裏声ベース」にして、「ラストサビも1、2番サビと同じようにmid2Gまでを地声で歌う」というやり方で歌うのもよいかもしれません(原曲と異なるニュアンスにはなりますが)。
『12/26以降の年末ソング』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は音域自体がかなり広いため、歌い慣れた人であっても一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。hiA以上の地声高音が登場する場面は限られますが、キー調整を考慮してもある程度高音域が得意な人の方が合いやすい曲といえます。
ちなみに、同曲はメロディー自体はシンプルで分かりやすいです。音域が合う人であれば、練習曲やカラオケのレパートリーには良いのではないかと思います。
『12/26以降の年末ソング』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiCといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。地声高音hiA以上が登場する場面は終盤の一部に限られ、全体でみるとmid2E~mid2G辺りが多く登場します。ただ、ボーカルの川上洋平さんはmid2G辺りでも比較的柔らかに歌唱されております。
こうしたことを踏まえると、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」などが原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。裏声が器用に出せるのであれば、もう少し低音寄りの男性でも歌唱可能かもしれません。
【まとめ】
①全体的に標準的な音域だが、終盤だけはかなり高い(音域は広い)
②原キーだと「高音域が得意(or非常に得意)な男性」に合いそう
③キー調整を考慮しても、歌えそうな人は限定される
④メロは分かりやすく、音域が合うのであればおススメ