『小さな海』( 結束バンド ) の 音域

こんにちは。今回は結束バンドの『小さな海』(2022)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。なお、今回の楽曲は、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルでMVや音源が公開されていません。よって、当ブログでも動画の公開は致しません。


『小さな海』(結束バンド)








【地声最低音】mid1G(G3)　

★何かひm2G[とつ]でも [ぼ]くを m2A[変]え[ら]れたかい?【Bメロ】
★m1G[こ]れっきりじゃ足んm2E[ない]よ もっと刺激を頂m2G[戴]
★m1G[僕]の光になって [行き]先を照らしてくm2F[れ]よ m2G[oh] oh【Dメロ】


【地声最高音】hiC(C5)　※全体で4回程度

★散々泣いて泣き腫らして hiC地–hiB–A–2G[枯]れ]た]う]み[が]【サビ】


【裏声最高音】hiD(D5)　※ラストサビで1回

★hiC地–B–C裏–hiD裏^[つ]よ[く[なっ]てさ]【ラストサビ】

★hiA–hiB地–hiC裏[ま[た[きょ]うもC裏[明]日を 懲りずに探してる【サビ】
★それでm2F–m2G[も[な]に]か [ちょっ]と hiA[ちょっ]とでいい【２番Bメロ】
★m1G[こん]な村人Aみたいな m2G[僕]には何も出来ないよ【Dメロ】


　まず、『小さな海』についてです。この楽曲は、２０２２年にアニメ『ぼっち・ざ・ろっく』に登場するのロックバンド【結束バンド】によりリリースされたアルバムアルバム『結束バンド』に収録された楽曲です。
　アルバム『結束バンド』は『青春コンプレックス』(過去記事)、『ギターと孤独と蒼い惑星』（過去記事）や『星座になれたら』(過去記事)といった人気曲が収録されており、アニメの人気も相まって大きなヒットを記録しました。２０２３年１月時点で出荷ベース１０万枚の売上を記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされております。２０２３年を代表するヒットアルバムの1つです。

　『小さな海』はノリの良いバンド曲です。１番はしっとりしたサウンドアレンジで始まり、２番以降に疾走感のあるバンドアレンジがなされていきます。ただ、ロック色の強いアルバムの中では、やや落ち着いた印象があり、その点で印象に残った人も多いのではないかと思います。作詞作曲は音羽-otoha-さん、編曲は三井律郎さんによりなされました。


　『小さな海』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。一般的な音域の女性などが原曲キーでの歌唱にマッチしやすいといえます（歌い慣れた人）。
　同曲は、AメロBメロサビと盛り上がる楽曲です。Aメロは中低音中心で、中高音域はBメロ後半～サビにかけて見られます。最近のJ-POP女性曲としては高音域が若干控えめであるため、「標準より低め～やや低めの音域の女性」なども選択肢に入る可能性があります。低音域についてはmid1Gやmid2A等がよく見られるため、「高音域が得意な女性」などは少しキーを上げるのもよいかもしれません。

　男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから４つ程度下げてみてください。ちなみに、今回の楽曲は地声最高音の回数などを考慮すると、「高音域が非常に得意な男性」などは原曲キーでも歌唱できる可能性があります。ただ、今回の楽曲はミックス感のある比較的柔らかな高音ですので、理想を言えば若干キーを下げた方が安定すると思います。



　最後に『小さな海』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)～【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1GはBメロやDメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、「高音域が非常に得意な女性」などは若干歌いにくい可能性がありますので、場合によっては少しキーを上げてみてください。

　次に、地声最高音hiCはサビを中心に登場します。登場回数は４回程度です。このhiCに次ぐ地声高音としては、hiBがピークとなる場面が全体で４回程度登場します。こうした点を考慮すると、大よそ一般的な女性の音域の範囲内といえます。歌い慣れた人であれば、標準的な音域の女性が原曲キーで歌うことが可能な楽曲だと私は分析しています。また、「高音域が苦手な女性」などはhiBやhiCを裏声で歌唱するのもよさそうです。


　『小さな海』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整することができると思います。ただ、今回の楽曲は音域がそれなりに広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。比較的歌いやすそうなメロですが、難しい部分がある場合は別の易しめの曲と並行して練習してください。
　同曲のメロはわかりやすく、リズムなども取りやすい方です。音域がマッチするのであれば、カラオケや練習曲としてもおススメしやすい曲だといえます。

　『小さな海』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G～hiC（裏声はhiDまで）といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はhiA以上が登場する場面はサビが中心です。また、裏声も用いられておりますが、頻度としては少なめです。一方、低音域としてはmid1G等が登場します。
　こうした点を考慮すると、「標準より(やや)低め～標準より高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「高音域が得意な女性」などはキーを少し上げてもよいかもしれません（原キーで歌うのもよい）。


【まとめ】

①J-POPの女性曲としては標準的で、高音がやや控えめ（音域は少し広い）
②原キーだと「標準より(やや)低め～標準より高めの音域の女性」に合いそう
③「高音域が苦手な女性」はhiBやhiCを裏声気味に歌ってもよさそう
④メロは比較的わかりやすく、カラオケ向き