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『永遠のあくる日』( Ado ) の 音域

 こんにちは。今回はAdoさんの『永遠のあくる日』(2022)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『永遠のあくる日』(Ado)
『永遠のあくる日』(Ado)の音域








【地声最低音】mid1E(E3) 

★恋m2F#[を]してしまった 涙m1G[の][と]【Aメロ】
m1Em1F#[洗]う] m2F#[あ][は][じ]の予告編だ


【地声最高音】hiD(D5) ※全体で1回

hiE裏C#[あいし]て]る あいしBC#hiD地^[て[る[だっ]たん]【Dメロ】


【裏声最高音】hiE(E5) ※Dメロで登場

★聞きhiE裏C#[飽]き]BC#[で[しょう] C#[あ]り]hiD裏[れ]た言葉【Dメロ】


【補足】hiA(一部略)hiDを含むフレーズ一覧

★“世界一有名hiA裏[な]言葉”強がって恨んでみたり【Aメロ】
hiA[まるで映]画のhiB[エンドロー]ル]hiC#[だ]【サビ】
hiB[Ah] ABhiC#地[あいし[て[る]×3 hiD裏-C#[なん]て]
★(もうあいしてる×3)なんて A裏hiB[い[ら]ない]
★永遠のあくるhiAhiC#地B[日[み]た]い]【2番Aメロ】
★神さhiA[ま]それは あんまりじゃhiA2G#[な][か]
hiC#BA[ま]る]で](ベタな映画のエンドロールだ)【2番サビ】
★正しいことばっかhiB[云][な][でhiD裏C#地[く]れ]
★それでも ロックhiC#裏B[バ]ン][も] アイドhiD裏C#B^[ル]歌][も]【Dメロ】
★最後hiA[の] hiD裏hiC#[君の]え]が][は]【ラスト】

 まず、『永遠のあくる日』についてです。この楽曲は、2022年に女性歌手のAdoさんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点ではフィジカルでの発表はありませんが、2024年の7月に発売されるアルバム『残夢』への収録が予定されています。

 さて、『永遠のあくる日』はスローなバンド曲です。ピアノが基調となったしっとりした作品であり、歌メロの良さが活きたバラード曲です。作詞作曲編曲はてにをはさんによりなされました。てにをはさんは、『ヴィラン』、『ザムザ』などで知られるボカロPであり、Adoさんの『ギラギラ』(過去記事)も担当しています。


 『永遠のあくる日』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性の音域としては「やや高め~高め」のレンジで歌メロが作られております。一般的にはキーを少し下げた方が歌いやすいのですが、この曲は低音域も低いため、その点でハードルになりやすいと私は分析しています。
 同曲はAメロサビを軸に歌メロが作られています。Aメロは中低音が多く、mid1E,mid1F#などの低音が登場します(ラストも意外と低い)。一方、サビではhiA~hiC#といった地声高音が多いです。サビやDメロでは地声と裏声の使い分けが多いため、声の強弱などに気を配りながらメリハリのある表現をしたいです。音域が広く、歌える人が限定されるかもしれません。

 男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから4~5つ程度下げてみてください。今回、Adoさんはサビを中心に力強い地声高音で歌われているため、自分が発声できる少しギリギリの音階に合わせるとより近いニュアンスになるのではないかと私は推測しています。



 最後に『永遠のあくる日』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、やや高め~高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1EはAメロで登場します。この辺りは女性の音域としては低く、人によっては原キーで歌いにくいレンジだと思います。高音域が得意な女性などはキーを上げることも選択肢に入れてみてください。

 次に、地声最高音hiDはDメロで登場します。登場回数は1回のみです。このhiDに次ぐ地声高音としては、hiC#がピークとなる場面が全体で17回程度登場します。こうした点を考慮すると、女性の音域としてはやや高く、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと私は推測しました。ただ、今回は最低音が低いため、人によっては原キーのまま練習した方がよい可能性もあります。

 Adoさんの力強い地声高音についてはロックやソウルの要素があります。今回の楽曲自体はしっとりしていますが、hiA~hiC#などの地声高音については、ロックやソウル系の歌い方に慣れている人の方が合いやすいのではないかと私は推測しています(今回はそれに加えて器用な裏声発声が求められます)。


 『永遠のあくる日』は低音域に余地が少なく、キーを下げる余地はほとんどありません(まったくキー調整ができないというわけではない)。今回の楽曲は音域が広いため、キー調整はしにくく、ビギナーの練習曲などにも向きにくいといえます。
 ただ、今回の楽曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムなども取りやすいです。地声と裏声の器用な使い分け等難しい部分もありますが、音域がマッチするのであれば、練習曲としては良さそうです。歌いこなせると気持ちよさそうです。

 『永遠のあくる日』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiD(裏声はhiA~hiEなど)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。地声高音についてはサビで多く登場します。一方、Aメロや終盤では意外と低音域が多いため、低音~高音まで安定した歌唱が不可欠になります。私なりの印象ですが、地声高音についてはロックやソウルの力強い歌唱に慣れているか否かが重要な要素になると考えています。
 こうした点を考慮すると、「標準よりやや高め~ある程度高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。今回は低音域が低いため、「高音域が得意(or非常に得意な)女性」などはキーを上げてもよいかもしれません。


【まとめ】

①Aメロは低く、サビは中高音が多い(音域が広め)
②原キーだと「標準よりやや高め~ある程度高音域が得意な女性」むけ(大よその目安)
③地声高音が力強く、ロックやソウル等に慣れてる人の方が合いそう(重要)
④メロ自体は分かりやすく、カラオケ向き。歌いこなせると気持ちよさそうです

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