『Wind Climbing~風にあそばれて~』(奥井亜紀)

【地声最低音】mid1G(G3)
★m1G[誕]生日を迎m2F–m2G[え[るた]びに【Aメロ】
★なm2B–m2A[に[を]い]わうのm1G[かが] ずっA[と]ナ]ゾだっ[た]
★m2A[と]しを経B–A–m1G[る[こ[と]にこ[うA[か]い]と【Bメロ】
【地声最高音】hiD(D5) ※3回のサビで計16回
★hiD地–C–A[へ]い]た]C–hiD地^[ん[な]み]ちじゃ【サビ】
★hiD–C[這]い]上C–hiD^[が[る]く]らいでちょhiC–B[うど]い[い])
【裏声最高音】hiE(E5) ※サビで登場
★きっhiA–B–hiC地–D裏–hiE^[と[つ[ま[ら[な]い]【サビ】
【補足】その他の中高音域(hiA~hiC程度)
★どうhiC–B–A[にも]な]ら]ないきょ[うB[だ]けhiC{ど]【サビ】
★どうhiC–B–A[にも]な]ら]ないきょ[うB[だ]けhiC{ど]【サビ】
まず、『Wind Climbing ~風にあそばれて~』についてです。この楽曲は、1994年に女性シンガーソングライターの奥井亜紀さんによりリリースされたシングル作品です。同曲は、衞藤ヒロユキさんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『魔法陣グルグル』のエンディングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、同曲は奥井さんとしては初のチャートインを果たしました。また、2017年に放送されたアニメのリメイクでは、本作のアレンジ盤が挿入歌として使用されました(TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDによるアレンジ)。
『Wind Climbing ~風にあそばれて~』はミドルテンポのバンド曲です。キーボードやアコースティックギター等が際立つフォーキーな作品であり、歌メロはAメロBメロサビと展開します。全体的にメロディアスですが、サビは高音が際立ちます。作詞作曲は奥井亜紀さん、編曲は小野寺明敏によりなされました。
『Wind Climbing ~風にあそばれて~』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域と比べ、やや高めのレンジで歌メロが作られています。一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと私は考えています。
今回の楽曲はABメロが中低音中心であり、サビは中高音中心のメロとなります。サビはhiCやhiD辺りが多く、その点で高音感があります。ただ、ABメロについては高音が少ないため、体力をサビに温存しやすいと思います。その分、低音~高音までメリハリのある歌唱が求められます。大部分は地声ベースですが、サビの一部では裏声は求められます。
男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから5~6つ程度下げてみてください。「高音域が非常に得意な男性」についても少しキーを下げた方がより歌いやすいと思います。
最後に『Wind Climbing ~風にあそばれて~』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、やや高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1GはAメロとBメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、今回はABメロを中心にmid2Aやmid2B辺りも多いため、見た目より低音感があると私は分析しています。「高音域が非常に得意な女性」などはキーを上げてもよいかもしれません。
次に、地声最高音hiDはサビで計16回登場します。このhiDに次ぐ地声高音としては、hiCがピークとなる場面が全体で24回、hiBが8回登場します。今回はhiDやhiCは多いのですが、hiBやhiAがピークとなる場面が少なめです。こうした点も考慮すると、女性の音域としてはやや高めであり、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと私は分析しています。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。
『Wind Climbing ~風にあそばれて~』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回は音域がそれなりに広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。
今回の楽曲はメロやリズムは比較的分かりやすいです。音域がマッチするのであれば、練習曲やカラオケに良さそうです。ただ、ABメロは低音が連続する反面、サビはhiCやhiD辺りが多い(hiAやhiBはそこまで多くない)点が特徴的です。そのため、声を張る歌い方が得意な人の方が感覚を掴みやすいかもしれません。
『Wind Climbing ~風にあそばれて~』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiDといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビでこれらが登場します。ただ、hiAやhiBがピークとなる場面が少なく、hiCやhiDが多い点が特徴的です。そのため、見た目ほどは高音感がない反面、瞬間的に高い音を使いこなすなどの力量が求められます。低音はmid1G~mid2A辺りが多く、見た目よりは低い印象です。
こうした点を考慮すると、「標準よりやや高め~高音域が得意な女性」が原曲キーに合いやすいと私は考えました。「高音域が非常に得意な女性」については低音が少し歌いにくい可能性があるため、少しキーを上げた方がよいのではないかと私は推測しています。
【まとめ】
①ABメロは中低音がかなり多い。サビは中高音中心
②低音は見た目より低く、高音は見た目ほど高くない印象
③原キーだと「標準よりやや高め~高音域が得意な女性」などに合いそう
④声を張る歌い方が得意な人の方が感覚を掴みやすいかも
⑤メロやリズムは分かりやすい。音域が合うのであればカラオケ向き