『ゲノム』(スキマスイッチ)の音域 [2014年の作品]

　こんにちは。今回はスキマスイッチの『ゲノム』(2014)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
　なお、『ゲノム』はアルバム曲ということもあり、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルではミュージックビデオや音源が公開されておりません。よって、当ブログにおいても添付動画はありません。ストリーミングなどでは配信されております。

『ゲノム』(スキマスイッチ)

【地声最低音】mid1B(B2) 　

★ 安定って言葉をこよなくあm1D#[い]しm1C#[て]る【Aメロ】

★m1C#[モニター]の前が僕のステージまた今日もキーボm1D#[ー]ドを叩く

★m1B[こ]m1C#[れ]が存在意義なんだこれこそ望んだm1D#[未]来

★m1C#–m1D#[生]命]体にとっての oh m2E[oh] oh oh【Cメロ】
★m1B[唯]一定めがあるとすれば
★m1B[だ]けど生きざm1C#[ま]を m1C[え]らぶのはじぶC#[ん]だ

【地声最高音】mid2G#(G#4) 　※サビで頻出

★こm2G#–m2F#[わせ]ぇ] こ[わせ]ぇ]【サビ】

★おくm2F#[びょ]hiB裏[う]でヒヨった心m2G#[臓]F#[を]

★m2E–m2F#[期[待]し[ないっ]て見[切っ]てし]F#–m2G#[まっ[た]な][ら]

【裏声最高音】hiC#(C#5)　※サビで登場

★そのhiB裏[瞬]間hiC#裏[が]m2G#–m2F#[ジ・エ]ンド]【サビ】

【補足】mid2E～mid2F#を含むフレーズ一覧

★（暴け暴け塗りたくって覆った）そのm2E[ツラ]m2F#[を]【サビ】

　まず、『ゲノム』についてです。この楽曲は、2014年に2人組音楽ユニット・スキマスイッチによりリリースされたアルバム『スキマスイッチ』に収められております。スキマスイッチがでデビューしてから10周年経過し、初のフルアルバムということで、バンド名を冠したタイトルが付けられました。同アルバムには、『パラボラヴァ』、『Ah Yeah!!』、『星のうつわ』といったシングル曲が収められております。後者に2曲については、アニメの主題歌でもあったため、視聴されていた方にはお馴染みの楽曲かもしれません。私自身としては、『蝶々ノコナ』という作品も耳に残りました。

　その中で、『ゲノム』はアルバムの1曲目に収められております。『ゲノム』は元々はシングル化も予定されていた人気曲であり、ライブなどでも多く披露されているようです。バンド曲であり、演奏メンバーに西川進さん、亀田誠治さん、佐野康夫さんといった面々が参加しており、スキマスイッチの常田さんも「レジェンド」だと評しております（引用元）。

　『ゲノム』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性としてはやや高め（もしくは「高め」）のレンジで歌メロが作られております。同曲はAメロCメロが低音中心の「静」のニュアンスであり、サビに入ると爆発するような展開となっております。サビではmid2E～mid2G#辺りが地声の高音域として頻出します。高音域が得意な方は原曲キーも歌えますが、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと思います。また、低音パートが低いため、女性が原曲キーで歌うのは難しいです。

　最後に『ゲノム』の音域についてですが、【地声最低音】mid1B(B2)～【地声最高音】mid2G#(G#4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもやや高め（もしくは高め）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1BはAメロやCメロで登場します。このmid1Bについては、低音が苦手な方などは無理をしなくてもよいと思います。ただ、上述のようにmid1C#等の低音域が非常に多いです。高音域が非常に得意な男性などはかえって歌いにくいかもしれません。また、女性にとってはかなり低いレンジになります。よって、女性などはキーを上げた方が歌いやすいです。

　一方、地声最高音mid2G#はサビで頻出します。正確な回数は数えておりませんが、曲全体では30回前後登場するのではないかと思います。歌い慣れた男性であっても大体mid2G#辺りから、スムーズな発声が損なわれやすくなります。そのため、一般的な男性の音域と比べると高めになります。通常は少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと思います。目安としてですが、原曲キーから２つ程度下げてみてください（♭２）。

　『ゲノム』は低音域に若干の余地があり、少しであればキー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整することが可能なのではないかと思います。とはいえ、音域自体が広いため、ビギナーなどにとっては歌いにくく、練習曲としては少し使いづらい印象です。その点は留意しておいてください。低音域については、「エッジボイス」というガラガラした声を意識すると少し歌い易くなります。

　『ゲノム』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#辺りがしっかり歌いこなせる力が求められます。同曲はAメロCメロが低めであり、サビではmid2E～mid2G#辺りの中高音域が頻出します。そのため、原曲キーの場合は、「標準よりやや音域の高めの男性」、「ある程度高音域が得意な男性」などが合いやすいと思います。よく列挙しますが、Mr.Children、back numberやレミオロメン、マカロニえんぴつなどが合いやすい方はお奨めしやすいといえます。
　逆にヒゲダンやクリープハイプ、マイファス、X JAPANなどが歌えるような「高音域が非常に得意な男性」は原曲キーだと少し歌いにくいかもしれません。その辺りは各々実際に歌唱してみてください。

　『ゲノム』はアップテンポのバンド曲であり、ある程度歌い慣れた男性であれば挑戦しやすい楽曲だと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。