『HOURGLASS』( UVERworld ) の音域

　まず、『HOURGLASS』(アワーグラス)についてです。『HOURGLASS』は２０２１年にロックバンドUVERworldによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『30』（サーティー）に収められました。同アルバムには、『AS ONE』(過去記事)、『AVALANCHE』(過去記事)といったシングル曲が収録されております。また、当ブログでは、リード曲の『EN』(過去記事)についても取り上げております。

　『HOURGLASS』は笠原真樹の漫画作品を原作とした映画『ブレイブ -群青戦記- 』のために書き下ろされました。私自身は、作品には触れたことがないのですが、「現代人が戦国時代にタイムスリップし、戦に巻き込まれていく物語」という設定については以前より知っており、いつかちゃんと見てみたいと感じています。


　『HOURGLASS』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性としては高いレンジで歌メロが作られております。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。音域自体が広めの作品ですので、歌い慣れた人向けの楽曲です。
　ちなみに、同曲は低音域が低めであり、女性が原曲キーで歌唱するのは難しいです（ただ、高音については女性の方が合いやすい）。女性の場合は、キーを上げた方がより歌いやすいと思います。



　最後に『HOURGLASS』の音域についてですが、【地声最低音】mid1B(B2)～【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1BはDメロ（およびAメロ）辺りで登場します。ただ、このmid1Bについてはあまり厳密でなくてもよいと思います。必要不可欠な音域としては、mid1C#がDメロで繰り返し登場します。
　同曲は一部の低音が低めです。よって、広い音域が要求されますが、『シリウス』(過去記事)や『一滴の影響』(過去記事)、『Touch off』(過去記事)などと比べると、体力的には歌いやすいと思います（それでもある程度の難易度はあります）。

　次に、地声最高音hiBについてはサビを中心に登場します。登場回数は21回と多いです。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから３つ程度下げてみてください。


　『HOURGLASS』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。ただ、同曲は音域自体がかなり広いですので、大きなキー下げは行いにくいです。キーを下げるにしても、ある程度歌い慣れた人向けになると思います。その点は留意しておいてください。

　『HOURGLASS』を原曲キーで歌唱する場合、hiB,hiA#といった高音域をしっかり地声で歌いこなせる力が求められます。そのため、「高音域が得意な男性」などが原曲キーにマッチしやすいです。
　同曲は、AメロBメロは比較的低く、サビが大きく盛り上がる楽曲です。そのため、広い音域が要求される作品ですが、UVERworldの高音域がエグい楽曲群と比較すると、スタミナは滅茶苦茶には求められません（それでも、後半は少し大変ですが）。


　『HOURGLASS』はゆったりめのバンド曲であり、ボーカルの良さも活きやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。