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『夏の幻』( GARNET CROW ) の 音域

こんにちは。今回はGARNET CROWの『夏の幻』(2000)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。ちなみに、当ブログでGARNET CROWの作品を取り上げるのは、『夢みたあとで』(過去記事)以来2回目となります。


『夏の幻』(GARNET CROW)
『夏の幻』(GARNET CROW)の音域







【地声最低音】mid1F#(F#3) 

★笑い合えたらいいm1G#G[の[に]ね]【Aメロ】
★考えm1F#[すぎ]て深みにハマる m2F#[き]みの2F#[そ]ばにいるのに【Bメロ】


【地声最高音】hiB(B4) ※ラストサビで20回超


★夏hiBhiAG#[の]ま]AB[ろ[し] BA[も]う]A[け]で]【ラストサビ[転調₊1]】
★胸m2G#[が]熱く[な]れたhiBhiA[き]せ]き]の途[中]
★こhiBhiAm2G#[ぼれ落]ち]そう]な気持ちい[だA[い]
★キョリを超m2G#[えた][よAhiB[く[ぼうが][ふ]れて
★ひhiB[とり]hiAG#[部][の]な])かでB-A[君の]ぬ][も]り][もA[う]


【裏声最高音】hiE(E5) ※ラストサビで1回のみ

G#hiD#裏hiE^[消[え[ゆ]く]G#[まぼ]ろし[に]ぃぃ【ラストサビ[転調₊1]】


【補足】mid2GhiA#を含むフレーズ一覧

★部屋の窓の向こhiA#[う]に 飛Gm2G#[こ[うき雲を]な]ぞって【Aメロ】
★あGm2G#[の[頃のように]hiA#[す]ぐ]に電話して
m2F#m2G[痛[み]を]伴いながhiAG[らあ]し]お][とG[を]た]てる【Bメロ】

 まず、『夏の幻』についてです。この楽曲は、2000年にロックバンドGARNET CROW(ガーネットクロウ)によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2001年の『first soundscope 〜水のない晴れた海へ〜』に初収録されました。同アルバムには、『Mysterious Eyes』、『二人のロケット』、『flying』などのシングル曲が収録されており、8万枚を超えるヒットとなりました。

 さて、『夏の幻』は青山剛昌さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、CDセールスは約4万枚のヒットとなりました。また、同曲はカラオケでの人気が高く、GARNET CROWの中では特に歌唱されている1曲のようです。


 『夏の幻』はミドルテンポのバンド曲です。どことなく民俗音楽な印象も漂わせる軽快なアコースティックアレンジです。また、歌メロも全体的にポップで耳に残りやすいです。歌メロはAメロBメロサビと展開し、ラストサビでは転調が行われ、通常サビよりもキーが1つ高くなります(#1)。
 一方、同曲は場面ごとに転調が何度もなされており、イントロ、Aメロ、Bメロ、サビといずれもキーが変わります。全体としては聞きやすいポップな作品ですが、一筋縄ではいかないバンドの作風が表出されております。私自身も当時コナンを見ながら、「上手くつかみどころがないが、何故か耳に残るいい曲」だと感じておりました。
 同曲の作詞はキーボード担当のAZUKI七さん、作曲はボーカルの中村由利さん、編曲はキーボード担当の古井弘人さんによりなされました。GARNET CROWはボーカルが作曲のみで、キーボード担当が作詞をしている点も珍しく感じます。


 『夏の幻』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。そのため、標準的な音域の女性も原曲キーでの歌唱が可能です。
 一方、同曲は全体を通して、hiA~hiBが多く登場します。そのため、この「hiA~hiB辺りがギリギリ出せる」くらいの人だと体力的にも辛くなりやすいかもしれません。
 また、前述のように、同曲は場面ごとに目まぐるしく転調を行っております。そのため、慣れてない人だと音程が取りにくいです(音程を取るのが苦手な人だとミスも出やすいです)。そのため、原曲を何度も聴いてしっかり慣れておきたいです。

 ちなみに、同曲を男性が歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。高音域が非常に得意な男性であれば原曲キーで歌唱することも可能かもしれませんが、割合としてはごく一部だと思います。m2G#~hiB辺りは高音域が得意な男性だと届きうる音域ですが、このレンジを中村由利さんのように軽やかに歌うのは男性にはかなり難しいと思います。



 最後に『夏の幻』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiB(B4)~【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はBメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内ですが、高音域が得意な人だと少し歌いにくいかもしれません。高音域が得意な女性などはキーを上げるのも選択肢だと思います。

 次に、地声最高音hiBはラストサビで登場します(1番サビではhiA#)。登場回数は23回程度とかなり多いです。このhiB辺りは女性お音域の範囲内ですが、慣れてない人スムーズな発声が損なわれやすいです。ただ、比較的克服しうる音階でもありますので、少しずつ練習を重ねてください。高音域が苦手な方などは少しキーを下げてもよいと思います。


 『夏の幻』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です(キー上げは比較的しやすい)。最高音自体はhiBとそこまで高くないので、キー調整をすれば、ある程度多くの人が取っ付きやすい音域になるのではないかと思います。
 一方、同曲は全体的に転調が多く、その分音程が取りにくいです。音域面では比較的取っつきやすいですが、転調が多く、リズムが難しい分、「音域以上に難しさのある」楽曲です。音程を取るのが難しいと感じた方などは、別の易しめの曲と並行して練習してください。

 『夏の幻』を原曲キーで歌唱する場合、高音域ではm2G~hiB(裏声で一部hiE)といったレンジをしっかり歌いこなせることが求められます。今回は登場回数が非常に多いですが、この辺りはおおよそ一般的な女性の音域の範囲内です。終盤はサビが長いため、人によっては少し体力的にしんどくなりやすいかもしれません。これらを踏まえると、「標準的~標準より高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。一方、「高音域が非常に得意な女性」などは少しキーを上げた方が歌いやすいのではないかと私は考えております。


 『夏の幻』はノリの良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、人気アニメのエンディングテーマということもあり、思い入れの強い方も多いと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 野菜 より:

    取り上げてくださって嬉しいです!!
    ゆりっぺさんは中性的な声質なのですが、意外と高くて いきなりカラオケで歌おうとすると失敗します笑
    魅力的な歌声ですよね。

    • もりっしー より:

      中村由利さん声良いですよね。こういうアルトの声好きです。
      記事にも書きましたが、この曲AメロBメロ辺りでも意外と高い音が出ます。
      最高音は高くないのですが、そういう点で油断できないですね。

  2. あっち より:

    今回も具体的なご記載をありがとうございます。
    いつも参考にさせていただいています。

    中村さんは声質なのか低く聞こえるのですが、割と高い声も出るんですよね。
    歌ってみると、あれ、意外と高いな?みたいな…
    中音から高音にかけての、ハスキーで太い声質が好きです。
    あとどことなく繊細な感じとか、ファルセットなんかも耳に心地良い余韻を残します。

    リクエストをお願いしたいのですが、可能なら「涙のイエスタデー」「ミステリアスアイズ」「晴れ時計」あたりの記載をしていただけると嬉しいです。

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。

      中村さんは声質的にはアルトなんだけど、結構高い声も出ますよね。
      あと、『夏の幻』などが顕著ですが、
      この時期のバンド歌手としては発声が器用な印象があります(バンド演奏もテクニカルですが)。

      3曲ともリストアップしておきます。ガネクロはもっと取り上げたいと感じていました。