こんにちは。今回はずっと真夜中で良いのに。の『秒針を噛む』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。ずっと真夜中でいいのに。を取り上げるのは当ブログでは今回が初めてです。


『秒針を噛む』(ずっと真夜中でいいのに。),Byoushin wo Kamu(Zutto Mayonaka de Iinoni)


【地声最低音】mid1G#(G#3)  

★夕食中に泣いた後  きm1G#[み][わ]らってた


【地声最高音】hiE(E5)  ※サビで頻出

★うhiE[ばっ]hiC#[て] hiB[か]E[くし][て][忘]hiC[れ][たい]
★分hiC#[かり合う]hiB[ま][る] hiD#[1]C#[つ]D#[も]hiE[な]くても
hiB[ぼ]hiC#[くっ][て][ いる]hiE[の]hiD#[か]hiB[な?](Cメロ)



【裏声最高音】hiE(E5)  

★うhiE[ばっ]hiC#[て] hiB[か]E[くし][て][忘]hiC[れ][たい](ラストサビ)
hiD#[ハ]hiE裏[レ]hiC#[ レ]hiB[イ][ラ][~]

【補足】hiBhiC#の注意箇所

hiB[1]回言った「わかった。」戻らない
★白昼夢の中で ガンガンくhiC#[だ]hiB[い]
★「本当」を知らないhiB[ま]ま 進むのさ
★ かhiC#[たち]hiB[の]ない言葉は いらないから
★目も口も 意味がなhiB[い]ほどに塞ぎ込んで

『秒針を噛む』(ずっと真夜中でいいのに。)











 まず、(ずっと真夜中でいいのに。)について少し説明します。通称「ずとよま」と呼ばれる音楽ユニットですが、正式なメンバー編成などは分かっていません。ただ、ボーカルを担うフロントマンのACAねさんだけは正体が明らかにされています。2018年6月から活動を始めた非常に新しいユニットです。個人的に面白いと思ったのが、芸能事務所のワタナベエンターテイメントに所属していることです。ワタナベには他にRAG FAIRやNOKKOさん、Little Glee Monsterなどが所属しています。

 今回紹介する『秒針を噛む』は2018年6月に、ずとまよによりYouTubeに初めて投稿された楽曲です。作詞はACAねさん、作曲はACAねさんとぬゆりさんの共作です。ぬゆりさんはボカロPとしても活動されているシンガーソングライターで、『秒針を噛む』の編曲も担当しています。本作はフィジカルでは、ミニアルバム『正しい偽りからの起床』に収録されています。
 
 『秒針を噛む』のサウンドについてです。ピアノを基調とした愁いを帯びた疾走感のあるなナンバーです。ピアノの音色も美しいのですが、個人的にはベースギターのフレーズも耳に残ります。2番のサビの直後、ベースのソロになりますが、楽曲全体を通して動きが多いです。また、楽曲内ではアコースティックギターの音が見られますが、楽器はACAねさんが演奏しているのか気になるところです。クレジットにはGuiter:Katsushiro Satoとクレジットされていますが、ライブなどでは演奏されるのかもしれません。
 
 『秒針を噛む』の歌詞についてです。歌詞については抽象的な表現が多く、これであると言いづらいですが、個人的には「失恋間際」、「愛が壊れていく時」を描いた歌だと解釈しています。歌詞の中では、「生活の偽造」、「偽りの気持ち」といったフレーズが登場します。その中で主人公の「私」は、「さよなら」する資格もない」、「「本当」を知らないまま進むのさ」、「見放されても信じてしまうよ」と、もはや取り繕えない二人の愛を終わらせる勇気が持てずにいます。
 タイトルの『秒針を噛む』については「幸せだった時間を止めていたい」といった意図があるのだと私は解釈しています。時計は人が時間を管理するために作られたものです。しかし、あくまで時計を見ながら自らの時間配分を調整するのであり、時間そのものの流れ自体を好き勝手動かすことは出来ません。SF作品などでは「時計の針を動かすと、時がさかのぼる」などの描写もありますが、現実では時計の針を止めても時間は無情にも進んでいきます。

 ちなみに、楽曲のラストに出てくる「ハレタレイラ」という謎フレーズですが、私は「レイラ=女性名」、「ハレタ=(涙で目が)腫れた」で「涙で目が腫れた私」と解釈しています。「ハレタ」とカタカナ表記にした理由は、「腫れた」だと生々しさが表現されてしまうので、それを和らげる意味があったのではないかと思います。また、カタカナ表記することにより、「晴れた」などをイメージさせることもでき、想像する余地が広がる要素もあるのではないかと解釈しています。
 



 さて、最後に『秒針を噛む』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)~【地声最高音】hiE(E5) 、【裏声最高音】hiE(E5)でメロディーが構成されております。一般的な女性の音域より高いです。

 地声最高音hiEですが、以前レビューしたSuperflyさんの『タマシイレボリューション』(【地声最低音】mid2A(A3) ~【地声最高音】hiE(E5) )と同じ高さです。Superflyの越智志帆さんはパワフルな歌声ですが、逆にACAねさんはシンガーソングライターのYUIさんのような柔らかさが残っています。

 このhiEについてですが、一つは裏声を駆使して対処するという方法が考えられます。ただ、すべての箇所を裏声で対処すると、恐らく原曲のニュアンスが大きく変化してしまうと思います。歌詞全体で言えば、 

「★hiB[ぼ]hiC#[くっ][て][ いる]hiE[の]hiD#[か]hiB[な?](Cメロ)」の部分は裏声で歌っても違和感が無いと思います。ただ、サビの部分はなるべく地声で歌いたいところです。

 高い音階の発声が難しい場合はキーを下げるのが無難だと思います。原曲から3~4程度下げるとかなり歌いやすくなります。この場合、最高音がhiC#,hiC辺りに設定されます。ただ、これ以上キーを下げると逆に低音部が辛くなりそうです。一般的な音域で、普段歌い慣れていない女性はhiB,hiC辺りがボーダーラインの一つになると思います。ゆえに、別の曲で歌い慣れて、『秒針を噛む』(キー下げ)にチャレンジするのが良いと思います。