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『オトノケ』(Creepy Nuts)の音域 /アニメ『ダンダダン』OP曲

 こんにちは。今回はCreepy Nutsの『オトノケ』(2024)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、今回は冒頭の【ダンダダンダンダダン】の部分を調査から除外しています。ここでlowG#が登場するのですが、主旋律が分かりにくいため含めてません。


『オトノケ』(Creepy Nuts)
『オトノケ』(Creepy Nuts)の音域








【地声最低音】mid1D#(D#3) 

★諦めの悪いやかm1E[ら] アンタ[ら]なんか[じゃ]【Aメロ】
m2E[目]にも止まらん速m1E[さ]
m2F[四]寸 四部様m1E[が] m2E[カ]ミナッチャ bang ar[ound]m1D#
m1Fm2D#[飛び[立]っていく彼方(かなた)【サビ】
m1D#[何度]だって生きる おm1F[前やき]みの中


【地声最高音】mid2G(G4) ※全体で2回程度

★祓いm2F[たい]のならF[末][ま]でのm2G[札]Em2G[ば[ぁ]【2番Aメロ】


【補足】その他の中高音など

m1G#[ハイレタハイレタハイレタ]ハイレタハイ[レタ]【Bメロ】
m2D#m2C#[ココロ]カ]ラダアタマ D#[みなぎっ]て]ゆく【サビ】
m1G#[胸の]m2D#[お]くに居着い1G#[てる]メロディ[ー]
★今日もm2D[賽]の河[原]ど真んな[か] m2E[積]み上げてくE[top] of top【2番Aメロ】
★誰がひm2F[ら]いたか禁(パン)后(ドラ)
★何百年m2E[待っ]たかm2FD[超]久しぶり]の娑婆だ

 まず、『オトノケ』についてです。この楽曲は、2024年にヒップホップグループのCreepy Nutsによりリリースされたシングル作品です。現在は配信限定のシングルですが、12月中旬にCDシングルとしての発売が予定されています。この記事を執筆時点では最も新しいシングル曲であり、アルバムには未収録です。

 『オトノケ』は龍幸伸さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『ダンダダン』のオープニングテーマとして書き下ろされました。同漫画は2024年時点で累計発行部数が400万部を超える人気作であり、アニメも大きな話題となっています。楽曲の質も相まって、『オトノケ』もストリーミングランキングなどで上位にランクインしています。また、海外でも人気が高いようです。
 ちなみに、『ダンダダン』については、エンディングテーマとなった【ずっと真夜中でいいのに。】の『TAIDADA』(過去記事)も高い人気となっています。


 『オトノケ』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては「標準~やや高め」のレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。
 同曲は、要所要所でmid2D#~mid2Fといった中高音が登場します。また、低音域としては大体mid1D#~mid1E辺りがよく見られます(男性曲としては高め)。こうした点を考慮すると、男性の音域としてはやや中高音に寄っており、標準より高い音域の男性の方がマッチしやすい曲です(最高音自体はそこまで高くない)。

 女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3~4つ程度上げてみてください。今回は男性としてはやや高いため、「標準より低い音域の女性」などは原キーで歌えなくもない声域ですが、それでも通常はいくらかキーを上げた方が安定すると思います。


 最後に『オトノケ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)~【地声最高音】mid2G(G4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内(体感的にはやや高め~高め)。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1D#はAメロやサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、今回はラップ曲でテンポも速いため、mid1Eなどで歌ってもよいかもしれません。低音域としては大体、mid1D#~mid1E辺りが歌えると形になりやすいと思います
 (※今回はイントロの「ダンダダン」を除外しており、ここを含めるとlowG#等が含まれます。主旋律が分かりにくいので調査対象から除外してます)

 次に、地声最高音mid2Gは2番Aメロで登場します。登場回数は1場面(2回)程度です。今回は中高音としてはmid2E~mid2F辺りがよく登場します(この辺りはあまり厳密でなくてもよい)。大よそ一般的な男性の音域の範囲内ですが、①息継ぎのしにくさや②低音が高い点を考慮すると「標準よりやや高め~高め」なのではないかと私は判断しました。原曲キーで歌えなくもないですが、場合によっては少しキーを下げるのも選択肢だと思います。


 『オトノケ』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回の楽曲は歌メロが速く、リズムなどが難しそうな場面も多い(息継ぎが大変そうな場面もある)です。そのため、キー調整をしたからといって、直ちにR-指定さんような歌唱が出来るわけではないので、継続的に練習を重ねてください。歌詞などもしっかり覚えておきたいです。音域だけを見るとビギナー向けの調整も可能そうですが、ビギナーの練習曲には向きにくいと私は分析しています。

 『オトノケ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2C#~mid2Gといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はmid2C#やmid2D#がそれなりに多く、mid2E~mid2Fなども要所で登場します。反面、低音域としてはmid1D#やmid1Eなどが見られます。低音は連続してる部分が少ない点なども考えると、見た目よりも低音感がありません。全体的にやや中高音寄りであり、息継ぎしにくい点なども考えると「標準より高い声域」の男性の方が合いやすそうです。
 こうした点を考慮すると、「標準(orやや高め)~高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。


【まとめ】

①高音が高いわけではないが、低音が高い分中高音寄り
②原キーだと「標準(orやや高め)~高音域が得意な男性」に合いそう
③息継ぎのしにくい場面もあり、ラップ曲に慣れておく必要がある
④メロ自体は分かりやすいが、中級者以上向けの曲

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