『silent』(SEKAI NO OWARI)
【地声最低音】mid1E(E3)
★純白m2E[のゆ]きが降る まm1E[ち]から音がm1F[全て]奪われていっ[た]【イントロ】
★m1E[ざ]m1F[つ]お[ん]E[の][な]か、貴方の声だけ心に溶けていく【Aメロ】
【地声最高音】hiA(A4) ※サビで複数回登場
★せm2G[い]hiA[な]る旋律はA[ゆ]m2G#[きに]溶けて【サビ】
【補足】mid2E~mid2G#を含むフレーズ一覧
★まるでミルm2D[ク]m2E[をこ]ぼ[した]様なそm2F[ん]E[な][ぁよ]る【Aメロ】
★m2E[そ]らを見上[げ]て E[ひ]とり呟いた【Bメロ】
★(消えて欲しいような)m2F[こ]m2E[と]ばだけ[ぇ]
★(だけど心の)おm2F[と]m2G#[だ]けは こm2G[の][ゆ]きもG[う][ば]えない
★クリm2F[ス]m2G[マ][スなん]て無ければ いG[つ][も通]りの【サビ】
★じm2E[ぶ]んの鼓動が[響い]ていm2F[る]
まず、『silent』(サイレント)についてです。この楽曲は、2020年に4人組ロックバンドSEKAI NO OWARIによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2021年の『scent of memory』に収められております。同アルバムには、『umbrella』、『Dropout』といったシングル曲も収められております。
『silent』はテレビドラマ『この恋あたためますか』の主題歌として書き下ろされました。楽曲の質も相まって、同シングルは、SEKAI NO OWARIのYouTube公式チャンネルで、2021年11月現在、2000万回を超える再生回数を記録しております。また、ダウンロード販売で10万曲、ストリーミングで1億回の再生回数を記録し、日本レコード協会よりそれぞれでゴールド認定されました。ちなみに、『silent』はセカオワとしては初のストリーミング1億再生に達した曲であります(その後、『RAIN』も1億再生に到達しました)。
『silent』はゆったりとしたテンポのバンドナンバーで、ストリングスなどが導入されております。歌詞に【クリスマスなんて無ければ いつも通りの何にも変わらない夜なのに】というフレーズもありますが、クリスマスの時期などに非常に合いそうな作品であります。楽曲もヒットしており、新たな定番曲となりえるかもしれません。作詞はボーカルのFukaseさん、作曲はFukaseさんとNakajinさんによりなされてました。
『silent』はCメロからイントロが始まり、AメロBメロサビと展開します。歌い出しがCメロの曲は時々見られ、aikoさんの『恋をしたのは』(過去記事)、前日当ブログでも取り上げたUVERworldの『a lovely tone』(過去記事)などが当てはまります。ただ、頭サビの曲よりはずっと少ないです。
『silent』の声域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の声域よりも高めに歌メロが作られており、通常はキーを下げた方が歌唱しやすいです。女性の場合は、原曲キーだと相当低いと思いますので、キーを上げた方が歌いやすいです。
歌メロはAメロではmid2Eまで、Bメロでmid2G#、サビでhiAと少しずつ高音が上がっていきます。AメロやCメロ辺りでも意外と高い音がありますので、その辺りでも男声としてはやや高いといえます。
ちなみに、私なりの感覚なのですが、歌い出しの発声については、Fukaseさんは男性歌手の小田和正さんを意識しているのではないかと感じました。
最後に『silent』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Eについては、イントロ(Cメロ)、Aメロで登場します。このmid1E辺りは一般的な男性であれば、ある程度発声可能だと思います。逆に女性にとってはかなり低いですので、女性の場合はキーを上げた方が歌いやすいです。
一方、地声最高音hiAについてはサビで登場します。【せm2G[い]hiA[な]る旋律はA[ゆ]m2G#[きに]溶けて】の部分で、同じようなフレーズが曲全体で6回登場します。この辺りは一般的な男性の声域よりも高めですので、キーを上げた方が歌いやすいです。目安として、原曲キーから2つ程度下げてみてください(♭2程度)。また、hiAの場面について、裏声などを使ってしっとり歌ってみるのもよいかもしれません。
『silent』は低音部分に余裕があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整しやすいと思います。一方、ビギナー向けの調整もできなくはないと思いますが、場合によっては低音部分が歌いにくくなるかもしれません。セカオワの楽曲で言えば、『RAIN』(過去記事)や『Fight Music』(過去記事)辺りの方がキー調整しやすく、アプローチしやすいです。
『silent』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiA辺りがしっかり歌いこなせる力が求められます。楽曲にもよりますが、スキマスイッチ、Mr.Children、back number辺りと声域が近いと思います。それらを踏まえて練習に励んでください。
ちなみに、同曲は非常にメロディアスな作品ですが、サビのリズムがやや独特であり、初見だと意外と歌いにくいです(注意点です)。何度も聴き込んで、メロと歌詞をしっかり覚えてください。サビのリズム以外は、比較的取っ付きやすいです。
『silent』はメロディアスなクリスマスナンバーであり、これからの時期にも合いやすいです。比較的キー調整などもしやすいですので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。