『君の好きなとこ』(平井堅)、Kimi no Suki na Toko(Ken Hirai)
【地声最低音】mid1A#(A#2)
★m1C[お]m1F[も]いが募るほどm1F[に]【Aメロ】
★m1E[ほ]ら[い]ま[こ]の[気]持ちm1A#[き]み[に]言っ[て]みたら【Bメロ】
【地声最高音】mid2G(G4) ※曲全体で3回
★(君の好きなとこなら ) ほm2E–m2F[し[の][数ほ]どあm2G[る][の]F[に]【サビ】
【裏声最高音】hiA(A4) ※ラストサビで1回
★(君の好きなとこなら)せかm2F[い]中誰m2G[よ]hiA[り]F[も]【ラストサビ】
【補足】mid2D(一部のみ)~mid2Fを含むフレーズ一覧
★ちょくせm1E[つ]かm2D[お見ては][言]えない【Aメロ】
★何もm1E[言]えm2D[なくな]m2F[っ]m2E[て][し]まう
★困った顔するかな?その逆ならいm2D[い]m2E[な]【Bメロ】
★m2F[照]れm2E–F[た[え]が[お[す]ね[た[よ]こ[が[お]E–F[ぐしゃぐ[しゃ]泣]き顔【サビ】
★長いまつげ耳のかたち切りすぎたまえがm2F[み]
★一つも言葉に出m2F–m2E[来な]く[て]
まず、『君の好きなとこ』についてです。この楽曲は、2007年に男性シンガーソングライターの平井堅さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2008年の『FAKIN’ POP』(フェイキン・ポップ)に収められました。同アルバムには、当ブログでも以前取り上げた人気曲『POP STAR』(過去記事)や、『fake star』、『哀歌(エレジー)』といった人気曲が収録されております。アルバムとしては、30万枚以上のセールスをヒットを記録しております。
『君の好きなとこ』は天海祐希さん主演のドラマ『演歌の女王』の主題歌となりました。元々、楽曲としてはある程度完成されておりましたが、ドラマ主題歌のオファーを受けて、細かい部分を直していったそうです。同曲は、楽曲の質も相まって、CDとしては10万枚以上のセールス、また配信でも25万ダウンロードを記録し、プラチナ認定されております。YouTube公式チャンネルでの再生回数なども高く、平井堅さんの作品でも特に人気の高い楽曲の1つといえます。
ちなみに、この『君の好きなとこ』がリリースされたころは、日本でもCDではなく、ダウンロードでの音楽配信が進んだ時期でもあります。この頃の平井堅さんの作品についても、『キャンバス』や『fake star』など、「ダウンロードでの販売が伸びている」という作品が見られます(引用元)。
『君の好きなとこ』はミディアムテンポのポップナンバーです。ピアノやアコースティックギターなどが用いられた穏やかなバンド曲であり、ストリングスなども交えられております。歌メロについては、AメロBメロサビといった形で作られており、全体的にメロディアスです。多くの人に馴染みやすい楽曲なのではないかと思います。作詞作曲は、平井堅さん自身が行い、編曲は亀田誠治さんによりなされました。亀田誠治さんは、『瞳を閉じて』や『僕の心をつくってよ』、『ノンフィクション』など平井堅さんの人気曲を多くアレンジされております。
『君の好きなとこ』の音域的な特徴についてです。同曲は、おおよそ、一般的な男性の音域の範囲内で歌メロが作られております。平井堅さんはエッジの聴いた低音などが魅力であり、今回も男性としては低い音階も登場します。高いレベルで歌いこなしたい人は低音域まで練習が必要です。反面、ビギナーや低音が苦手な方は、mid1A#などに厳密にこだわらなくてもよいと思います。
全体として平井さんの繊細な歌唱表現が魅力的であります。音域もそこまで高くない分、多くの男性にとっては学びが多い楽曲なのではないかと思います。
最後に『君の好きなとこ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#2)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内といえます。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1A#については、Bメロで登場します。当然、原曲のようにしっかり歌いこなせることが理想ですが、私自身は必ずしも必要不可欠というわけではないと思います。ビギナーや低音域が苦手な方はmid1A#の部分をmid1Eなどに置き換えてもよいと思います(逆に、低音域が得意な方はしっかり押さえておきたい)。
同曲は、必要不可欠な低音としてmid1Eが非常に多く登場します。最低でもこの辺りをしっかり歌いこなしたいところです。このmid1Eは女性にとってはかなり低いですので、女性の場合はキーを上げた方が歌いやすいです。
一方、地声最高音mid2Gはサビで登場します。主に各サビで1回ずつ登場し、曲全体で3回見られます。この辺りは、一般的な男性の音域の範囲内といえます。反面、mid2Gは歌い慣れていない人や高音域が苦手な人だとスムーズな発声が損なわれやすいです。場合によっては、キーを少し下げてもよいと思います。キーを下げるときは、目安として原曲キーから1~2つ程度下げてみてください(♭1~2)。
『君の好きなとこ』は低音部分に少し余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することが可能なのではないかと思います。一方で、ビギナーなどの場合は、キーを下げると、若干低音域が歌いにくく感じられるかもしれません。
キーを下げも難しいと感じた場合は、より音域が狭く、難易度の易しい楽曲と並行して練習してください。
『君の好きなとこ』を原曲キーで歌唱する場合、高音域についてはmid2D~mid2G(裏声はhiA)辺りがしっかり歌いこなせる力が求められます。よって、「一般的な音域の男性」、「やや高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいです。反面、「高音域が得意な男性」は原曲キーだと少し辛いかもしれません(キーを上げてもよいと思います)。
平井堅さんはエッジの利いた低音域が魅力的な歌手でもあります。ある程度高いレベルで歌いこなしたい場合は、mid1A#等の低音域も原曲のように再現したいところです。低音域は高音域と比べて軽視される傾向にありますが、そうした点も含め、しっかり練習していきたいです。
『君の好きなとこ』はミディアムテンポのポップナンバーであり、カラオケなどでも歌いやすいです。音域的には比較的取っ付きやすいですが、しっかり歌いこなすには力が必要であり、多くの男性に学びが多い楽曲だと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
mid2Fがサビで頻発するのでちょっと高めくらいだと思ってました。
まぁでも一般的な音域の男性でも行けなくはなさそうですしね
少し古い記事なので私の分析が甘いのですが
mid2Fの登場回数を考慮するとやや高め位にしてもよいかもしれません
平井さんの卓越した発声などを考慮すると、難易度は高いです