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『Klee』(サカナクション)の音域 / アルバム『kikuUUiki』(2010)収録

こんにちは。今回はサカナクションの『Klee』(2010)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、『Klee』はアルバム曲ということもあり、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルではミュージックビデオや音源が公開されておりません。よって、当ブログにおいても動画の添付は致しません。


『Klee』(サカナクション)、Klee(Sakanacion)
『Klee』(サカナクション)の音域







【地声最低音】mid1F#(F#3) ※重要度は低い

※【地声最高音】をご参照ください。低音の基準をmid1G#にしてもよい

【地声最高音】mid2G#(G#4)  ※曲全体で18回

m2F#m2G#[アン[ニュイ] それのせm1F#[い]にしm2D#[て]【Aメロ】
★だからm2G#m2F#[クレ]ー] [ク[レ]ー]ーの絵を[見て]【サビ】


【補足】mid2D#(一部略)mid2F#を含むフレーズ一覧

m2D#[読めない本 積み重]m2E[ね][て]【Aメロ】
m2D#[一人書くんだ] 詩[を] 詩[を]

m2D#{修正] 書いて [改訂]ぇ [眠れずにだから]【Bメロ】
★(僕が擦れたから )擦れたm2F#[からか]【サビ】



 まず、『Klee』(クレー)についてです。この楽曲は、2010年に5人組ロックバンド・サカナクションによりリリースされたアルバム『kikUUiki』(キクウイキ)に収録されております。アルバム『kikUUiki』には、人気のシングル曲『アルクアラウンド』などが収められており、この頃から、バンドが世間に知られるようになっていきます。私自身は、『潮』、『YES NO』、『目が明く藍色』なども好きです。

 さて、『Klee』はアップテンポのバンド曲です。アルバム曲の中でもシングル曲に近い作風であり、ベストアルバムにも収められました。サカナクションの3枚組のベストアルバム『魚図鑑』は3枚ごとに収録曲の特徴が異なっており、1枚目のアルバムには『新宝島』、『夜の踊り子』、『アイデンティティ』などファン以外にも知られているような作品が多く収められており、『Klee』もそこに収録されました。
 ちなみに、タイトルの『Klee』はスイスの画家パウル・クレーを意味しております。また、作詞作曲を担当した山口一郎さんが「休みをくれー」という感情込めて制作したとのことでもあります。私自身は、クレーについては多くは知らないのですが、絵画の『セネシオ』などは印象に残っております。ピカソなどと同じく、キュビスム、シュルレアリスムなどに属する画家です。


 『Klee』の音域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の音域よりもやや高めのレンジで歌メロ(もしくは「高め」でもよい)が作られております。同曲は、地声最高音mid2G#が高音として多く登場します。また、音域自体が広くないので、その分mid2D#~mid2G#の中高音域の頻度が非常に高いです。そのため、スタミナも必要になるのではないかと思います。一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。また、音域的には、女性が原曲キーで歌うことも可能です(一般的にはキーを上げた方が歌いやすい)。


 最後に『Klee』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもやや高め(もしくは高め)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はAメロで登場します。このmid1F#は重要度としてはそこまで高くなく、音程が曖昧になっても大きな問題はないです。低音域の基準としては、mid1G#を置いてもよいです。
 『Klee』は、男性としては低音域が高いため、その分、中高音域の頻度が高いです。そのため、多くの男性にとっては「キーが高く、スタミナが削られる曲」だと言えます。逆に最低音が高い分、女性などが原曲キーで歌うことも可能です(一般的には少しキーを上げた方がよい)。女性の場合は、標準より低めの音域の方が合いやすいと思います。

 一方、地声最高音mid2G#はAメロやサビで登場します。登場回数は18回程度と多いです。このmid2G#は一般的な男性の音域のボーダーとなる音階でもあり、このmid2G#辺りから歌い慣れた人であっても原曲キーでの歌唱が難しくなりやすいです。よって、男性の場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度を目安に下げてみてください(♭1~♭2)。

 『Klee』は低音域に余裕があり、キー下げなどの融通は利きやすいです。歌い慣れた人はもちろんですが、歌い慣れてない人向けのキー調整も可能だと言えます。キー調整に抵抗がなければ、練習曲としてはお奨めしやすいです。
 ただ、キー調整を行うとしても、原曲のような表現をするためにはしっかり歌い慣れておく必要があります。ボーカルの山口さんは、高音域で声を張っておりますが、適度な発声を行うためには力量が求められます。その点は留意しておいてください。

 『Klee』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#辺りをしっかり歌いこなせる力が求められます。mid2G#は登場回数がかなり多く、また曲全体を通してmid2D#~mid2F#辺りの頻度も高いです。そのため、スタミナも必要不可欠です。このため、「ある程度高音域が得意な男性」や「標準よりやや低めの音域の女性」などが合いやすいです。
 大まかな目安ですが、『Klee』はポルノグラフィティやスピッツ、THE ORAL CIGARETTESなどと近似します。この辺りのレンジは、男性としては高く、女性としては少し低いレンジになります(どちらかといえば、女性の方が歌いやすい人が多いかもです)。

 『Klee』はアップテンポのバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。キー調整を考慮すると比較的合いやすい人が多いと言えます。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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