なお、今回は男性のEveさんと女性のsuis(スイ)さんとのデュエットになっているため、音域がそれぞれ異なり、最低音や最高音なども異なります。そのため、音域表記がやや複雑になっております。Eveさんの該当箇所については「e」、suisさんの箇所については「s」を付けて表記しております。その辺りも踏まえて、ご覧ください。
『宇宙の季節』(Lanndo feat.Eve,suis(from ヨルシカ))
【地声最低音】lowG(G2),mid1F(F3)
s★最初からもう m2F[間]に合わない場所に居たm1G[ん]だ【Aメロ】
e★m1F[繰]り返す[季]節 別々の匂いを一人きり置き去りに【Bメロ】
e★最後はもう塵になってlowG#[吹]きさらG#[さ]lowG[れ][る]【2番Aメロ(Eve最低音)】
s★たm1G#[だ]m1F[こ]G#[の]F[場]G#[を] (この場だけを)【2番Bメロ(suis最低音)】
s★たm1G#[だ]m1F[こ]G#[の]F[場]G#[を] (この場だけを)【2番Bメロ(suis最低音)】
【地声最高音】hiB(B4),hiC#(C#5) ※男性は1回、女性は2回
e★つm2G#[た]わ[る]の[は]ただのちhiB[い]hiA#–m2G#[さ]な[お]と]【2番サビ】
s★ もhiC–hiC#[ど[れ]な]hiA#[い]よ【Cメロ】
s★ もhiC–hiC#[ど[れ]な]hiA#[い]よ【Cメロ】
※高音域に関しては男性はhiA#、女性はhiCが多い
【裏声最高音】hiC(C5),hiF(F5) ※男性はサビで登場。女性はCメロで1回
e★春が来て はだhiA#裏[しに]hiC裏[なっ]て×2しまいたA#地[い]m2G#–G[ぼ]く[ら]【サビ】
es★m2F[い]ま[さ]m2G–G#[ら[もう] hiD#[遅く]hiF[ない][よ]【Cメロ】
【補足】mid2G(一部のみ)~hiD#を含むフレーズ一覧
e★くm2G#[だ]け[そ]う[な]ほ[ど]手を握り【サビ】
s★夜がまた 日差hiA#[しに]hiC地[なっ]て×2 町並みを襲う
s★こm2G#–m2G[こ]じゃ[な]い[ど]処かへ逃hiB[げ]hiA#–G#[た]い[だ]け]
se★hiD#[こ]hiC–hiC#[こに[い]D#[て]かm2G#–G[え]ら[な]い[と]【Cメロ】
es★ hiA#[で]m2G#[も] ×4 m2G[きっ][と] G#[知って][い]G#[た]
まず、Lanndoことぬゆりさんについて少し説明します。ぬゆりさんは、2012年より『いたましくてたくましくて』を投稿し、ボカロPとして活動を開始いたします。2016年以降に投稿した、『フィクサー』、『フラジール』、『命ばっかり』、『ディカディズム』といった楽曲が大きなヒットを記録し、ニコニコ動画などでもミリオン再生を達成しました。特に人気のボカロPの一人であります。
一方、ぬゆりさんは、音楽ユニットずっと真夜中でいいのに。でも一部の楽曲で作曲編曲に携わっております。当ブログでも取り上げた『秒針を嚙む』(過去記事)では共同作曲編曲、『ハゼ馳せる果てるまで』は編曲を担当しました。
さらに、2019年にはLanndo名義でソロ活動を開始、インスト作品の他に自身もボーカルを担当したり、また他のミュージシャンとのコラボ曲などを発表するなど多方面にわたり精力的に活動されております。
さて、『宇宙の季節』(うちゅうのきせつ)についてです。この楽曲は、2021年にぬゆりことLanndoさんによりリリースされたシングル作品です。最新曲のため、アルバムには現在未収録です。
同曲は、男性シンガーソングライターのEveさん、音楽ユニット・ヨルシカのボーカルとして活躍されているsuis(スイ)さんとのコラボ作品であります。作詞作曲は、Lanndoさん自身が担当し、Eveさんとsuisさんがデュエットしております。ちなみに、Eveさんとsuisさんがコラボレーションするのは、同年初頭にリリースされた『平行線』(過去記事)以来であります(こちらはEveさんが作詞作曲、numaさんが編曲されております)。
『宇宙の季節』はミディアムテンポの爽やかなバンドナンバーであります。曲の始まりがsuisさんのボーカル(Aメロ)で始まります。私自身はAメロBメロで流れるアコースティックギターの音色が非常に耳に残りました。ちなみに、ギターについてはヨルシカのn-bunaさんが参加されているようです。
歌メロについては、AメロBメロサビといった形で作られております。一部Eveさんが低音をオクターブ下で歌う場面がありますが、AメロBメロサビについては基本的に男性と女性がほぼ同じメロディーを歌っております。また、同曲は、Cメロの部分でそれぞれのパートが「掛け合いセリフ」のように歌われており、どことなくドラマやアニメなどの一場面を想起させられます(ミュージカルなどでもみられるかもです)。ただ、このCメロの場面については、1人で歌う際は息継ぎが大変な難所でもあります。
『宇宙の季節』の声域的な特徴についてです。同曲は、先にも述べたように、男性パートと女性パートによるツインボーカルで成り立っております。男性ボーカルについては、Eveさんの声域同様に、非常に広く、また男性としては高いレンジで歌メロが作られております。当ブログでは、過去にも男女のデュエット曲をいくつか取り上げておりますが、男女が同じようなメロディーを同じ高さで歌う場合、男性は高いレンジが要求されます。
一方、Suisさんの女性パートは女性としては標準的~少し高いレンジで歌メロが作られております(低音もやや低い)。男性に比べると取っつきやすいですが、Cメロ等で裏声の器用な発声が求められます。どちらもかなり広い音域でありますので、キー調整は行いにくいです。
最後に『宇宙の季節』の音域についてですが、【地声最低音】lowG(G2),mid1F(F3)~【地声最高音】hiB(B4),hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiC(C5),hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。男性については一般的な男性の音域よりも高く、音域も広いです。女性については一般的な女性の声域の範囲内(もしくはやや高い)です。以下、見ていきます。
まず、男性の地声最低音lowGについてです。ここは男性としてはかなり低いレンジになります。高音域が得意な方は1オクターブ上を歌唱するのもよいです。ちなみに、女性パートのsuisさんは、1オクターブ上を歌唱しております。女性同士でデュエットする場合などはEveさんの低音パートを避けて歌うというのも選択肢としてよいと思います。
一方、女性パートの最低音mid1Fは2番Bメロで登場します。この場面については、女性の声域の範囲内ですが、人によってはやや歌いにくいレンジにもなります。一人で歌唱する場合は、女性同士のデュエットなどの場合は、キーを上げてもよいかもです(高音域が得意な女性な場合)。
次に男性の地声最高音hiBは2番サビで1回だけ登場します。この1回以外ではhiA#が比較的多いです。この辺りは一般的な男性の声域よりも高いため、キーを下げた方が歌いやすいです。男性が1人で歌う際、また男性同士のデュエットの際はキー下げなどの選択肢に入れてもよいと思います。
一方、女性パートの地声最高音hiC#はCメロで2回登場します。この辺りは一般的な女性のの声域内と言えます。ただ、同曲はCメロの部分が「2人の掛け合い」のようになっているため、息継ぎのタイミングが少ないです。その点で1人で歌う際はhiC#でも少し大変かもしれません。
『宇宙の季節』は音域が広くキー下げは行いにくいです。男性と女性では基本的に声域が異なるため、デュエット曲はキー調整が難しいことが多いです。加えて、同曲は音域自体がかなり広いため、その点でも難しさがあります。その点は留意しておいてください。
『宇宙の季節』を原曲キーで歌唱する場合、男性はhiA#辺りがしっかり歌いこなせる力が求められます。同曲は、Eveさんらしく低音域も低いのですが、そこは1オクターブ上を歌唱することが可能です。ゆえに、hiA#,mid2G#などの高音域に重点を置いた方がいいと思います。当然ですが、Eveさんの楽曲が歌いこなせる方は合いやすいと思います。
一方、女性についてはhiC#,hiC辺りが歌いこなせる力が求められます。また、Cメロでの歌声が高く、器用な発声が求められます。男性と比べるとアプローチしやすいのではないかと私は分析しております。
男女でデュエットする際は、男性はある程度高音域が得意な人、女性は標準的(もしくはやや高い)~やや低音域が得意な方などが合いやすいです。同曲は、Cメロの掛け合いなど、1人で歌うのが非常に大変な場面があります。その点で、2人以上の歌唱をお奨めします。同性同士のデュエットもよいです。同性同士の方がキー調整の融通が利きやすいです。
『宇宙の季節』は爽やかなバンドナンバーであり、カラオケなどで歌うと楽しいのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
リクエストありがとうございます。
普通にめちゃくちゃいい曲で大好きです。
Eveさんとヨルシカさんという有名な2人のデュエットソングなのに、再生数が250万ぐらいと、中々少ないですよね。もっと広まってほしいです
コメントありがとうございます。
この曲いいですよね。
一途な人さん以外に、他の方からもリクエスト頂いていたので
知っている人からの人気は高いのではないかと思います。私も好きです。
タイアップとかが付いたら、ヒットするかもです。