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『トーキョーゲットー』(Eve)の音域 [ 2018年の作品 ]

 こんにちは。今回はEveさんの『トーキョーゲットー』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『トーキョーゲットー』(Eve)、Tokyo Ghetto(Eve)
『トーキョーゲットー』(Eve)の音域







【地声最低音】mid1A(A2) 

★誰でもいいや 誰でもいいから m1Bm1A[誰かいない[か]【Aメロ】
m1Am1B[声では]ない] A[睨む視]線]AB[2つと]在ると思[えた]
★好奇心だった 有刺鉄線m1B[の 向]こう側へと

★全然興味ないって m1Am1B[ちょ]う]が舞い込めば【Bメロ】

★気づけば 連れていかれてしまいそうな僕m1B[ら]【サビ】
m1B[手]放す事に[お]びえて君は今日もス[テイ] 君は今日m2F#[も]ステイ


【地声最高音】hiB(B4)  ※曲全体で2回程度

★”大事なんだ前m2F#[部”] 聞こえだけ[は]hiBhiA[い]い][け]れど【サビ】


【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場

hiA[どう]やってA[どう]やっhiDhiC#[て]り]m2G地F#[ゆ]う]【サビ】


【補足】mid2F#~hiAを含むフレーズ一覧

hiA[どうし]たってAm2F#[どうし]たっ]て 進めないF#m2G[ま[ま]だ]【サビ】
★m2E[ヒッ]ピーなこの街のhiA[さ]がに
★一瞬僕の目には 美しく映ってました m2F#[Ah]【2番Bメロ】

※hiAが全体で10回程度登場

 まず、『トーキョーゲットー』についてです。この楽曲は、2018年に男性シンガーソングライターのEveさんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2019年にリリースされた『おとぎ』に収められました。同アルバムには、『アウトサイダー』(過去記事)『僕らまだアンダーグラウンド』(過去記事)、『ラストダンス』といった作品が収録されております。
 その中で、『トーキョーゲットー』は、アルバムの中では2曲目に収められております。1曲目の『slumber』はインスト作品ですので、歌モノのオープニング曲のような位置づけになります。EveさんのYouTube公式チャンネルではミュージックビデオが公開されており、2022年5月現在、4800万回を超える人気曲となっております。この頃の作品としては特に再生数の多い楽曲の1つです。

 ちなみに、『トーキョーゲットー』のミュージックビデオは、アニメーション作家のWabokuさんにより制作されております。Wabokuさんは、Eveさんの『お気に召すまま』、『退屈を再演しないで』などを手掛けております。また、ボカロ作品のアニメーションに加え、音楽ユニット・ずっと真夜中でいいのに。の『秒針を噛む』、『脳裏上のクラッカー』などのアニメーションも担当されました。
 近年は本人は顔出しをせずに、アニメーションのMVなどで世界観を構築するミュージシャンが増えており、高い人気を獲得しております。そうした中で、Wabokuさんを始めとするアニメーション作家やイラストレーターなどの重要性も非常に強くなっていると感じます。


 『トーキョーゲットー』は作詞作曲はEveさん、編曲はNumaさんが担当されております。歌メロはAメロBメロサビといった形で作られており、その点では馴染みやすいと思います。ちなみに、タイトルに含まれる「ゲットー」とは、少数民族など特定の社会集団が住む地域などを意味します。元々はヨーロッパの諸都市でユダヤ人が強制的に住まわされた居住地区などを指しておりました。『トーキョーゲットー』は、私なりの解釈ですが、もっとナチュラルな「自分らしさや自分のしたいことを阻害するような圧力」といったものを意味しているのではないかと思います。

 『トーキョーゲットー』の音域的な特徴についてです。同曲の高音域は、男声としては高いのレンジで歌メロが作られております。また、Eveさんの楽曲ではよくあることですが、低音域も男性レンジとしてはかなり低めです。そのため、全体的に音域が広く、キー調整の融通も利きにくい作品となっております。
 ちなみに、女性の場合、原曲と全く同じレンジで歌唱するのは困難だと思います。ただ、同曲は低音域と高音域登場する場所がある程度分かれております。そのため、「低音域はオク上げで、高音域は原キーで歌う」ということは可能です。「歌ってみた」等ではそうした器用な歌い方をしている女性もいるようです。同曲をどうしても歌いたい女性は、そうした歌い方を試してみるのもよいと思います。


 最後に『トーキョーゲットー』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A(A2)~【地声最高音】hiB(B4)【裏声最高音】、hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べて高く、音域も広いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1AはAメロ等で登場します。登場頻度は多いです。同曲は、mid1B辺りの頻度も非常に高く、男性の音域としてもかなり低いレンジで歌メロが展開されます。そのため、男声であっても歌いにくい部分が出てきます。
 また、女性にとっては相当低いため、一般的には原曲キーでの歌唱は困難を極めるといえます。もし可能であれば、「低音域はオク上げで、高音域は原キーで歌う」という歌い方がよいと思います。

 次に、地声最高音hiBはサビで1回ずつ登場します。登場回数は全体で2回程度です。これに加えて、サビを中心にhiAが多く登場します。そのため、一般的な男性としては高めのレンジであり、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。ただ、同曲は低音域も低いため、大きな調整は難しいです。


 『トーキョーゲットー』は音域が広く、また低音域もかなり低いため、キー下げなどは行いにくいです。そのため、同曲を歌いこなせる方はかなり限定されるのではないかと私は分析しました。キー調整を行うにしても歌い慣れた人向けの作品であり、ビギナーなどには非常に手を出しにくい楽曲と言えます。

 『トーキョーゲットー』を原曲キーで歌唱する場合、hiA,hiBといった高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。また、サビでは裏声なども一部登場します。そのため、「ある程度高音域が得意な男性」などが歌唱しやすいといえます。逆に「高音域が非常に得意な方」は、低音域の方で苦労されるかもしれません。その辺りも、Eveさんの楽曲の難しさといえます。


 『トーキョーゲットー』は難易度が高く、歌いこなせる人も限定されるような作品であります。ただ、カラオケ等で歌うと盛り上がるのではないかと思います。個人的には歌詞なども耳に残ります。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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