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『カサブタ』(千綿ヒデノリ)の音域 / アニメ『金色のガッシュベル!!』OP曲

こんにちは。今回は千綿ヒデノリ(現・千綿偉功)さんの『カサブタ』(2003)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。
 なお、同曲は、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルではMVや音源が公開されておりません。ただ、千綿ヒデノリさん自身の弾き語り動画が公式チャンネルにアップされておりますので、そちらを添付いたします。


『カサブタ』(千綿ヒデノリ)、Kasabuta(Hidenori Chiwata)
『カサブタ』(千綿ヒデノリ)の音域







【地声最低音】mid1F(F3) 

★明日へm1F[つ]m2F[づく]m2D#[坂][のと]ちゅm1G#[うで]【Aメロ】

※mid1G#でもよい。mid1Fは重要度としては低いです。


【地声最高音】mid2F#(F#4)  ※曲全体で14回程度

★つまm2F[ずき]ながらも転がm2Fm2F#[り[な]が]らも【Bメロ】

★つm2D#[よがりをひとつ]m2Fm2F#[聞[い]て][く]F[れ]【サビ】
★水をあげるそm2F[の役]m2F#[目]を果たせばF#[いい][ん]m2D#[だ]ろう?


【補足】mid2D#mid2Fを含むフレーズ一覧

★すれ違うおm2F[とな]m2D#[たち]はつぶ[やく]F[さ]【Aメロ】
★カサブタだらけのm2F[情]m2D#[熱を][れた]くない【Bメロ】

m2D#[お]m2F[とななれないぼ]くらの【サビ】
★逃げも隠れもm2F[しない]から笑いたい奴だけ笑え

 まず、千綿ヒデノリ(現・千綿偉功)さんについて少し説明します。千綿ヒデノリ(ちわたひでのり)さんは、1994年にデビューした男性シンガーソングライターです。ギターの西山修一郎さんとともにCHASEというユニットを結成し、1994年にデビューシングル『あの空をもう一度』ででメジャーデビューします。その後、千綿さんは1998年にソロ歌手として活動開始しました。

 千綿さんの作品としては、2003年にリリースした『カサブタ』が特に知られております。後述しますが、同曲はアニメの主題歌としてタイアップが付き、多く聴かれる作品となりました。
千綿さんは、その他にも和田光司さんなどを中心に楽曲提供を行っております。楽曲提供としては、当ブログでも以前取り上げた和田光司さんの『Butter-Fly』(過去記事)が大きなヒットをしました。『Butter-Fly』は『カサブタ』とともに平成を代表するアニメソングとして度々列挙される名曲であります。これらを聴くと、非常に勇気づけられる人も多いのではないかと思います。


 さて、『カサブタ』についてです。この楽曲は、2003年に男性シンガーソングライターの千綿ヒデノリさんによりリリースされたシングル作品です。 この楽曲は、雷句誠さんの漫画『金色のガッシュ!!』を原作としたアニメ『金色のガッシュベル!!』のオープニングテーマとしてタイアップが付きました。
 『金色のガッシュベル!!』はフジテレビ系の放送局で日曜日の9:00の枠で放送されたアニメであります。この枠は『デジモンアドベンチャー』シリーズや『ドラゴンボール』、『ゲゲゲの鬼太郎』といった人気作が放送されている時間でもあります。当時アニメを見ていた方にとって、『カサブタ』は非常に思い入れのある作品ではないかと思います。
 同曲は、ソニー・ミュージックが主催したアニメソング人気投票「平成アニソン大賞」で、2000年~2009年の部門でユーザー投票賞を受賞しております。また、違法のアップロードでありますが(現在は削除済み)、YouTubeでの音源が4000万回を超える再生回数を記録するなどなど、今もなお多くの人の心に残っているアニメソングであるといえるのではないかと思います。
 また、『カサブタ』はゲームアプリ『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』で、Afterglowがカバーしたり、その他、Vtuberや特撮・アニソン歌手でも知られる遠藤正明さんなどによりカバーされております。

 ちなみに、原作の『金色のガッシュ!!』は雷句誠さんにより週刊少年サンデーで連載されていた漫画作品であります。2001年から2007年末まで連載され、累計発行部数は2000万部以上を記録している人気漫画であります。


 『カサブタ』はアップテンポのバンドナンバーです。イントロのギターのフレーズなどが非常に耳に残ります。歌メロについてはAメロBメロサビと展開し、親しみやすいのではないかと思います。アニメのオープニングテーマということもあり、全体としてハイテンションであります(後述しますが、その分音階も高めです)。演奏時間は3分40秒程度と比較的短く、この辺りは最近のJ-POPなどとも通じる部分があるかもしれません。カラオケなどでも歌いやすいと思います(難易度そのものについては後述)。


 『カサブタ』の声域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域の範囲内で歌メロが作られております。ただ、上記のピアノ画像を見ても分かるように、音域自体が狭く、男性の音域の範囲内でも高めのレンジが中心となります。そのため、地声最高音mid2F#とはいっても結構体力が求められる作品ではないかと私は分析しました。
 したがって、「一般的な男性の域の範囲内」ではありますが、実際には、高音域がある程度得意な人でも歌いやすいのではないかと思います。そのため、一般的な男性は、場合によっては少しキーを下げた方が歌いやすいかもしれません。各々実際に歌唱してみてください。
 また、女性の中で、高音域がかなり苦手な方などは原曲キーで歌っても合いやすいのではないかと思います(一般的な女性はキーを上げた方がよいと思います)。


 最後に『カサブタ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)~【地声最高音】mid2F#(F#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内(もしくはやや高い)です。以下、見ていきます。

 まず地声最低音mid1FはAメロで登場します。ただ、このmid1Fについてはあまりこだわらくてもよいのではないかと私は判断しました。低音の基準としてはmid1G#辺りを置いてもよいと思います。同曲は地声最低音自体が比較的高めであります。そのため、女性の中でも声が低めの方などは原曲キー合いやすいと思います。「J-POPの女声曲は全然歌えない」という女性にもお奨めしやすいです。


 一方、地声最高音mid2F#はサビやBメロ等で登場します。登場回数は14回程度と多いです。このmid2F#やmid2Fは、一般的な男性の音域の範囲内でありますが、歌い慣れていないとスムーズな発声が損なわれやすいです。ただ、比較的克服しやすい音階でもありますので、少しずつ練習を重ねてください。
 今回に関しては、mid2F#辺りの登場回数が多いですので、人によっては少しキーを下げた方が歌いやすいということもあるかもしれません。実際に歌唱してみて、合いやすいレンジを探してみてください。反面、原曲キーでも歌いやすいという人も結構多いと思います

 『カサブタ』は低音域に余裕があり、キー下げなども行いやすいです。歌い慣れた人はもちろんですが、ビギナー向けの調整などもしやすいのではないかと思います。
 私自身は、今回同曲を取り上げた1つの要因としては、「練習曲として使いやすい」と考えたからであります(「楽曲の知名度」という側面もあります)。アップテンポでノリも良く、練習曲としておススメです。「カラオケ等で歌う曲が少ない」といった人は、男女問わず練習曲の選択肢に入れてみてください。

 『カサブタ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F,mid2F#といった音階をしっかり歌いこなせる力が求められます。一般的な男性でも、ある程度カラオケが得意な方などはアプローチしやすいしやすいのではないかと思います。ただ、同曲は、全体的にmid2D#~mid2F#辺りの中高音域の登場回数が多いです。よって、人によっては意外と体力を削られる作品かもしれません。その辺りも踏まえて練習に励んでください、
 ちなみに、高音域が得意な男性、女性などはキーを上げた方が歌いやすいという人もいると思います。遠藤正明さんのカバーバージョンはキーを上げておりますので、そちらなども参考にされてください。

 『カサブタ』はアップテンポのバンドナンバーであり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。音域的にも挑戦しやすく、私自身は歌詞なども非常に耳に残ります。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 優雅 より:

    こんばんは!以前UVERworldの曲をリクエストした者です。
    カサブタって意外と高いのですね!
    昔よく聴いててそんなに高く聞こえなかったのでびっくりです!
    凄くお忙しいとは思いますが、halcaさんって言う女性歌手の「センチメンタルクライシス」って曲を調査してもらえると嬉しいです

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      この曲はmid2F#とmid2Fがコンボになってることが多いので
      私自身は、もう少し高いかと思ってました。

      リストアップしておきます。がぐや様の曲ですね。
      ありがとうございます。

  2. 名無し より:

    これ何回か歌ったことありますが、mid2F#が最高音の楽曲の中では相当しんどい方だと思います。多分「ある程度高音域が得意な人」向けになるのかなと思ってますが、標準的な音域の人でもギリギリいけるんでしょうかね?

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      記事にも書きましたが、高音域が得意な人にもマッチするくらい高いですよね。
      体力的には大変かもですが、標準的な人も歌えるとは思います。