『おばけでいいからはやくきて』(クリープハイプ),Obake de Iikara Hayaku Kite(Creep Hyp)
【地声最低音】mid2A#(A#3)
★いまになm2F#[って]気m2B[づ]いた馬B–m2A#[鹿[で]す]【Aメロ】
★でhiA–m2G–m2F#[てき]て]よ] ここかm2B[ら]連れだm2B–m2A#[し[て]よ]【2番Aメロ】
【地声最高音】hiB(B4) ※全体で3回
★hiA–hiB-G[あなた[の]そ]のm2G–A[い[だ]いさを【Aメロ】
※全体を通してhiAが27回前後と多い
【裏声最高音】hiD(D5) ※Bメロで登場
★こんなことm2G[に]hiD#裏–hiC#[な]ら]なかったのに【Bメロ】
【補足】mid2G~hiDを含むフレーズ一覧
★ララララララララララララhiB–hiD裏[ラ[ラ]ラ]ラ【イントロ】
★hiA-m2G–m2F#[迷]子に]なっ]てわか[りG[まし]た]【Aメロ】
★当たり前m2F#[に]つないでた手のF#–m2G[ぬ[く]も]りを
★オモチャm2G–hiA[う[り]場[に]な[ん]か[行]か[な]け[れ]ば]よか[っ]たんだ【Bメロ】
★m2A#[お]客さm2F#–hiB裏[まのお呼[び]出]しを申し上げます
★いい子にしないとおばm2F#–m2G[け[が]出]る[よ]【2番Aメロ】
まず、『おばけでいいからはやくきて』についてです。この楽曲は、2018年にクリープハイプによりリリースされたアルバム『泣きたくなるほど嬉しい日々に』に収録されております。同アルバムには、シングル『イト』(過去記事)、人気曲『栞』(過去記事)といった作品が収められております。とりわけ、『栞』は近年はストリーミングランキングでも上位にランクインするようになり、卒業シーズンを代表する人気曲になりつつあるように感じます。
さて、『おばけでいいからはやくきて』はNHK『みんなのうた』のために書き下ろされました。2018年2月・3月のうたではありますが、最近でも時々オンエアされているようです。私自身もたまたま同曲をNHKで視聴し、記事にしたいと感じました(恥ずかしながら、最近までタイアップ曲であるということに気づきませんでした)。
『おばけでいいからはやくきて』はアッパーなバンド曲です。「みんなのうた」の楽曲ということもあってか、メロは全体にシンプルであり、主にAメロとBメロで構成されております。J-POPでよく見られるサビは、私自身はないと判断しました。作詞作曲は尾崎世界観さん、編曲はクリープハイプによりなされております。
同曲の歌詞はスーパーやデパートなどで「迷子になった子ども」が主人公として描かれております。「みんなのうた」ではアニメ映像があるということもあり、最終的には母と主人公が再会する場面が描写されました。ただ、楽曲だけを聴くと、店内アナウンスまでの記述しかなく、タイトル名も相まってどことなく不気味さも感じるような作りになっております。そうした点が歌詞の凄さでもあると私自身は感じました。
『おばけでいいからはやくきて』の音域的な特徴についてです。同曲は、クリープハイプの作品ということもあり、男性曲としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般亭な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
同曲は、最低音がmid2A#ということもあり、相対的に中高音域の登場回数が多いです。そのため、男性曲としてはかなり高音感があり、どちらかといえば女性曲に近いようなレンジです。男性の場合、体感的には「かなり高い」と分類してもよさそうです。
先述のように、同曲は最低音が高いこともあり、女性が原曲キーで歌唱することも可能です。声域的には、男性よりもむしろ女性の方が原曲キーにマッチしやすいのではないかと思います。楽曲のニュアンスや女性の得意な音域などを考えると、「標準的な音域の女性」が原曲キーで歌っても合うと私は推測しました。
最後に『おばけでいいからはやくきて』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域としては高い(体感的には「かなり高い」としてもよいかも)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid2A#はAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、最低音がmid2A#となる男性曲は、ほぼ「男声にとってはキーが高い楽曲(スタミナも不可欠)」となります。今回の『おばけでいいからはやくきて』も傾向が明確に当てはまります。
一方、最低音が高い分女性が原曲キーで歌うことも可能です。同曲は男性よりもむしろ女性の方が原キーで歌いやすい楽曲だと思います。
次に、地声最高音hiBはAメロで登場します。登場回数は3回程度です。一方、同曲はhiBに次ぐ地声高音として、hiAが全体で27回程度登場します。そのため、男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから4つ程度下げてみてください。
『おばけでいいからはやくきて』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。同曲は音域自体はそこまで広くないので、歌い慣れた人はもちろん、ビギナー向けの調整も一応は可能だと私は分析しました。ただ、ビギナーなどが歌う場合、大きなキー調整が不可欠になるので、その点で違和感を感じる人は多いかもしれません。
『おばけでいいからはやくきて』を原曲キーで歌唱する場合、地声高音ではmid2F#~hiBといったレンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。同曲は、先述のように明確なサビが無く、全体として同じようなレンジで歌うことになります。そのため、楽曲全体でmid2F#~hiA辺りが非常に多く登場します。「地声最高音hiBの男性曲」というよりは、「地声最高音hiBの女性ボーカルの非シングル曲」のように私は感じました。
これらを踏まえると、「高音域が非常に得意な男性」、「標準よりやや低め~高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は分析しております。
『おばけでいいからはやくきて』は明確なサビがある曲では無いですが、全体として親しみやすいバンド曲であり、カラオケでも歌いやすいと思います(原キーだと男性には大変)。また、メロ自体はシンプルであり、そこまで難しさはありません。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
お疲れ様です。
細かい指摘なんですが裏声がhiD#なのに
ピアノ画像ではhiDになっています!
すみません。これピアノ画像の方が正しいので
後でまとめて修正しておきます。
ありがとうございます。