こんにちは。今回はOfficial髭男dismの『55』(2017)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
※当ブログがこれまでに取り上げたヒゲダン作品については、こちらのリンクをご覧ください。参考になれば幸いです。⇒ヒゲダンの音域一覧
『55』(Official髭男dism)
【地声最低音】mid2B(B3)
★泣m2E[きたい だけ]m2B[ど]泣[けない]【Aメロ】
★m2E[差し]B[押]さ[えたはずの涙腺がなぜか Em]pty!
※厳密にいうとDメロでmid2Aが含まれる場面がある
【地声最高音】hiD(D5) ※曲全体で2回
★(このボーイングで宇宙に)hiB[取り返しに行]hiA[こう]hiD[ジャン][キー!]【2番サビ】
【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで複数回登場
hiB[PARTY! PARTY!] hiD裏[Uh] hiC[uh] B[uh] Li[vin’]hiA B[It Up!]【サビ】
【補足】mid2G(一部略)~hiCを含むフレーズ一覧
★気分を変えたい フィフm2G[ティ]hiB[ファイブ] 喉から手が[出る]B[ナイト]【Bメロ】
★右手を回せばサタm2G[デー]hiB[ナイト]hiA[フィー][バー]
★m2G[8時スタートで 55 果てまでかっとばそう 55]
★hiB–hiA[このボー]イングで[宇]宙]に B[干上がっ][てしまう]hiC[前]B[に]【サビ】
★(足りないのはローミッドさ) hiA[Turn] G[It] [Up!] [Turn] It [Up!] A[Ah] [Ah]
★それでhiA[も]こ[の]よ[る]を[き]ら[い]に[な]hiB[れ][な]m2G#[い]【Dメロ】
※2番サビ終了後の低音フェイクはmid1G
まず、『55』(フィフティファイブ)についてです。この楽曲は、2017年に4人組ロックバンドOfficial髭男dismによりリリースされたミニアルバム『レポート』に収められております。同アルバムには、『始まりの朝』(過去記事)『犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!』(過去記事)『異端のスター』(過去記事)といった楽曲が収録されております。
ヒゲダンは、この『レポート』の頃から、人気のテレビ番組でも少しずつ取り上げられはじめ、注目が集まっておりました。バンドのブレイクより少し前にあたると思います。
『55』はミディアムテンポのバンドナンバーです。ボイスパーカッションのようなイントロなどが取り入れられており、R&Bなどブラックミュージック色が強いナンバーになっております。そのため、歌メロなどもリズミカルです。演奏時間は3分超に収められており、全体として短く、密度が濃いです。
ヒゲダンは初期の頃はピアノ・ポップの要素が強いバンドでしたが、経過とともに少しずつファンクやR&Bといった要素が取り入れられていきました。この頃の試行錯誤が、後の『Tell Me Baby』や『ノーダウト』といった楽曲にも繋がっていくのではないかと私は考えております。
『55』の声域的な特徴についてです。同曲は、男声の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られております。音域自体は比較的狭く、キー調整などはしやすいです。その反面、曲全体で中~高音域が頻出しますので、高音域が得意な方でも1曲歌うとぐったり来るような楽曲だと思います。声域的には、男性よりも女性の方がお奨めしやすいかもしれません。
最後に『55』の音域についてですが、【地声最低音】mid2B(B3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもかなり高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid2Bについてです。この辺りは男性であれば、ある程度発声しやすいレンジであると思います。一方で、このmid2Bが最低音となる男性曲は、ほぼ「キーが高い楽曲」となります。今回の『55』もそうした特色を持っております。
一方、地声最高音hiDについては、2番とラストのサビで登場します。登場回数としては2回程度です。同曲は、裏声のhiD、地声のhiB、hiCといった音階がサビ等で多く登場し、一般的な男性にとってはかなり高いレンジになります。一般的には、キーを下げた方が歌唱しやすいです。
『55』は音域自体はそこまで広くなく、キー調整はしやすいです。歌い慣れた人はもちろんですが、歌い慣れていない人向けの調整も可能であるともいます。ただ、Official髭男dismの作品は、元々も声域が非常に高いですので、歌い慣れていない人向けには大きなキー変更が必要になります。人によっては歌いにくく感じるかもしれんせん。
『55』を原曲キーで歌唱する場合は、先にも述べたように、男性としては高いhiDなどをしっかり歌いこなす必要があります。よって、原キーの場合は、高音域が得意な方向けの楽曲であります。また、声域的には、女性の方が原曲キーでチャレンジしやすいのではないかと思います。その辺りも踏まえた上で、練習に励んでください。
『55』はサビ等を中心に息継ぎがしにくい場面があります。そのため、1人で歌うのは少し難しい部分もあるかもしれません。場合によっては、パート分けしたり、事前に歌う部分(と歌わない部分)を決めたりしてもよいと思います。
『55』は原曲キーでは非常に大変な部分もあり、サビの息継ぎなども行いにくいです。ただ、ライブでもよく演奏したりされているようで、私自身もメロやリズム感が非常に心地よく感じました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
※当ブログがこれまでに取り上げたヒゲダン作品については、こちらのリンクをご覧ください。参考になれば幸いです。⇒ヒゲダンの音域一覧
コメント
編集&投稿お疲れ様です。
55ついにですね!hiDが最高音なのはなんか知ってたんですがどこか分からなかったので参考になりました。にしてもずっと高いですねこの曲w
ラスサビが始まった瞬間やラスサビの途中で、裏で出してるフェイク?のようなのはhiDですかね??
コメントありがとうございます。
ホントにこの曲はずっと高いですね。
裏で出してるフェイクはについてですが
ラストサビの最初の方に登場するロングトーンはhiDですね。
私が確認したところで一番高いのは2:29秒当たりのところでhiF#⇒hiGと
出してるところがあります。
大体、この手の作品はフェイクの方が高いですね。
詳しくありがとうございます。そこまでは自分は聞き取れませんでした。
REPORTは大変な曲が集まってますね。そのうちのRollingもラスサビ裏でhiD#?があって、55と似た展開なのでいつもそこばっか注目してますw
コメント返信ありがとうございました!
いつも参考にさせて頂いております!
よければDAPUMPさんのif…を取り上げて頂きたいです!
初期の人気曲ですね。リストアップしておきます。
もしかしたらラップパートで苦戦するかもです。
前の方もおっしゃってますが、キーえぐいですねw
もりっしーさんはヒゲダンの中だったら何が比較的歌いやすい部類に入りますか??
リクエストになるのですが、
KERENMI feat. Motoki ohmori の「103」の音域調査をお願いしたいです。Rooftopsと同じアルバムに入ってるコラボ曲です!お願いしたいです。
蔦谷好位置さんと大森さんとのコラボ曲ですね。
以前にもリクエスト頂いたのですが
ミセス自体にリクエストが集まってるので
先延ばしになってました。折を見て取りあげます。
ヒゲダンだと、『旅は道連れ』という曲が音域的にはチャレンジしやすいですね。
高い声が出るのであれば、私はよく『ノーダウト』とか歌います(一般的には高いですが)。
いつもおつかれ様です。それで質問ですが、「右手を回せばサタデーナイトフィバー」の後のロングトーンはhiDでしょうか?それとこの曲はこれ程高いのに音源を聞くと藤原さん余裕そうに歌っていらっしゃるので、やはりバケモノですね笑。
コメントありがとうございます。
ラストサビ前のエフェクトかかったところですよね。
そうです。少しずつ上がって、一番高いhiDのところでロングトーンですね。
ヒゲダンホントに高いですね。
ありがとうございます。それと、お時間があれば藤井風さんの「帰ろう」という曲の音域調査もよろしくお願いします。いつも感想ばかりで何かを差し上げることも出来ず申し訳ありません。
大丈夫ですよ。
いつか取り上げたいとリスアップしていた曲でもあります。
最低音について、「後悔先に立たず動けない」のところでmid2Aを使っている気がしますがどう思われますか?
また2番終了後のフェイクでmid1Gが出てきますが、そちらも記載してはいかがでしょうか。
コメントありがとうございます。
確かに厳密にいうとこの場面mid2Aが含まれてますね(ライブ版ではmid2Bでした)。
ただ、今から修正するにはあまりに些末な場面ですので、
補足として「厳密にいうとmid2Aが含まれる」と加えておきます。
mid1Gについても補足とします。